マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)
- 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
- 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況
執筆者:マネックス証券 プロダクト部
米国市場は小幅に続伸 S&P500株価指数は史上最高値を更新 日本市場は円高で軟調なスタートか
NYダウ: 22381.20 △40.49 (9/28)
NASDAQ: 6453.45 △0.19 (9/28)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
米国市場は材料に乏しいなかマクドナルド(MCD)などの上昇に支えられて小幅に続伸しました。下落して始まったダウ平均は取引開始直後に50ドル安余りまで売られましたが、切り返すとプラスに転じ昼過ぎには54ドル高まで買われました。ダウ平均はその後も高値圏で堅調に推移すると結局40ドル高の22,381ドルで取引を終えています。また、S&P500株価指数も3ポイント高の2,510ポイントと3日続伸となり、20日に付けた史上最高値を更新しています。さらにハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も0.1ポイント高の6,453ポイントと3日続伸となっています。
2.経済指標等
4-6月期の米実質国内総生産(GDP)確定値は年率換算で前期比3.1%増と改定値から0.1ポイント上方修正され市場予想も上回りました。先週一週間の米新規失業保険申請件数は前週比1万2千件増の27万2千件となり市場予想を上回る悪化となっています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち素材や不動産、公益事業などの9業種が上げました。一方で資本財・サービスと一般消費財・サービスが小幅に下げています。
4.個別銘柄動向
投資判断の引き上げを受けてマクドナルドが2%を超える上昇となりダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなりました。マクドナルドは1銘柄でダウ平均を23ドル余り押し上げています。そのほかダウ平均構成銘柄ではエクソンモービル(XOM)とホームデポ(HD)も1%近く上げています。一方でウォルト・ディズニー(DIS)とユナイテッド・テクノロジーズ(UTX)が1%を上回る下落となっています。ダウ平均構成銘柄以外では、決算で最終損益が黒字に転換したカナダのソフト開発会社のブラックベリー(BBRY)が急伸しています。ドラッグストアのライト・エイド(RAD)は決算で売上高が市場予想を下回ったことで急落しました。
5.為替・金利等
長期金利は前日と変わらずの2.31%となりました。ドル円は円高に振れ112円台前半で推移しています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
米国市場が小幅な上昇に止まるなかドル円が円高に振れていることから本日の日本市場は軟調なスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が5日移動平均線(昨日時点で20,330円)などをサポートに下げ渋るかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)