市況概況 - 朝 -

マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)

  • 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
  • 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況

執筆者:マネックス証券 プロダクト部

米国市場は主要3指数が揃って4日連続で史上最高値を更新 日本市場は米国株高を受けて上昇か

NYダウ: 22775.39  △113.75 (10/5)
NASDAQ: 6585.36  △50.73 (10/5)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
米国市場は米下院が2018会計年度の予算決議案を賛成多数で可決したことで税制改革案などの政策が進展するとの期待から続伸となり、主要3指数が揃って4日連続で史上最高値を更新しました。小幅に上昇して始まったダウ平均は昼過ぎに110ドル高程度まで上げ幅を広げるとその後も高値圏で堅調に推移し、結局113ドル高の22,775ドルと7日続伸となり4日連続で史上最高値を更新しています。また、S&P500株価指数も14ポイント高の2,552ポイントと8日続伸となり6日連続で史上最高値を付けています。さらにハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も50ポイント高の6,585ポイントとこちらも8日続伸となり5日連続で史上最高値を更新しています。

2.経済指標等
先週一週間の米新規失業保険申請件数は前週比1万2000件減の26万件となり市場予想を上回る改善となりました。また、8月の米製造業受注も前月比1.2%増と2ヵ月ぶりのプラスとなり市場予想を上回っています。8月の米貿易収支の赤字額は前月比2.7%減の423億9500万ドルとなっています。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち情報技術や金融、素材などの9業種が上げ、情報技術が1%を超える上昇となったほか、金融も1%近く上げています。一方で公益事業と電気通信サービスが下げています。

4.個別銘柄動向
米上院が米連邦準備理事会(FRB)の銀行規制を担当する理事にトランプ大統領が指名したランダル・クオールズ元財務次官を充てる人事を承認したことで金融規制の緩和が進みやすくなるとの期待が高まり金融株が買われ、ゴールドマン・サックス(GS)が2%を超える上昇となりダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなったほか、JPモルガン・チェース(JPM)も1%を上回る上昇となっています。また、11月からの一部利用料金の引き上げが明らかとなった動画配信大手のネットフリックス(NFLX)や、投資判断の引き上げがあったバイオ製薬のバイオジェン(BIIB)が大幅高となり、ネットフリックスは上場来高値を付けています。一方で投資判断の引き下げが嫌気されバイオ製薬のセルジーン(CELG)が大幅安となっています。

5.為替・金利等
長期金利は0.03%高い2.35%となりました。ドル円は112円台後半で推移しています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。日経平均は連日で年初来高値更新となりそうですが、今晩の米国で雇用統計の発表を控え様子見となりやすいなかでどこまで上値を伸ばせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)

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