マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)
- 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
- 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況
執筆者:マネックス証券 プロダクト部
米国市場は企業決算への期待から主要3指数が揃って史上最高値を更新 日本市場は米国株高で続伸か
NYダウ: 22872.89 △42.21 (10/11)
NASDAQ: 6603.55 △16.30 (10/11)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
米国市場は今週から本格化する企業決算への期待から続伸し、主要3指数が揃って史上最高値を更新しました。前日終値を挟んで揉み合う展開でスタートしたダウ平均ですがしばらくして買いが優勢となり小幅高で堅調に推移すると、引けにかけてやや上げ幅を広げ42ドル高の22,872ドルと高値引けとなりました。ダウ平均は前日に続いて史上最高値を更新しています。また、S&P500株価指数も4ポイント高の2,555ポイントとなり5日に付けた史上最高値を更新しています。さらにハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も16ポイント高の6,603ポイントとなり6日に付けた史上最高値を更新しました。
2.経済指標等
9月開催分の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨では多くの参加者が経済見通しが大きく変わらなければ年内の利上げが可能とみていることが明らかとなりました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち不動産や公益事業、情報技術などの8業種が上げました。一方で電気通信サービスと金融、資本財・サービスの3業種が下げています。
4.個別銘柄動向
投資判断の引き上げを受けてジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)が2%余り上昇し、ダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなりました。また、前日に4%以上上昇したウォルマート・ストアーズ(WMT)も続伸し2%近く上げたほか、マクドナルド(MCD)も1%を上回る上昇となり、ジョンソン・エンド・ジョンソンとウォルマート・ストアーズ、マクドナルドの3銘柄でダウ平均を50ドル近く押し上げています。一方で目標株価の引き下げが嫌気されゼネラル・エレクトリック(GE)が1%以上下げ、ダウ平均構成銘柄で下落率トップとなりました。ダウ平均構成銘柄以外では、コンビニ事業の売却を検討していると発表し事業効率化への期待が高まった大手スーパーのクローガー(KR)や、決算が市場予想を上回った資産運用大手のブラックロック(BLK)が堅調でした。
5.為替・金利等
長期金利は0.01%低い2.35%となりました。ドル円は112円台半ばで推移しています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
本日の日本市場は米国市場で主要3指数が揃って史上最高値を付けたことから上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が上値を伸ばし節目の21,000円を試すような展開となるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)