マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)
- 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
- 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況
執筆者:マネックス証券 プロダクト部
米国市場は主要3指数が揃って史上最高値を更新 日本市場は米国株高で上昇してのスタートか
NYダウ: 22956.96 △85.24 (10/16)
NASDAQ: 6624.01 △18.20 (10/16)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
米国市場は本格化する決算への期待や金融株への買いを受けて続伸し、主要3指数が揃って史上最高値を更新しました。上昇して始まったダウ平均はしばらくして70ドル高余りまで買われた後15ドル高まで一旦弱含む場面もありましたが、午後に入って再び上げ幅を広げると85ドル高の22,956ドルと高値圏で取引を終え、11日に付けた史上最高値を3日ぶりに更新しています。また、S&P500株価指数も4ポイント高の2,557ポイントとなり、こちらも11日に付けた史上最高値を更新しています。さらにハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も18ポイント高の6,624ポイントとなり連日で史上最高値を付けています。
2.経済指標等
10月の米ニューヨーク連銀製造業景況指数は30.2と2014年9月以来の高水準となり市場予想も上回りました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち電気通信サービスや金融、情報技術など7業種が上げました。一方で不動産やヘルスケアなどの4業種が下げています。
4.個別銘柄動向
金利上昇を受けて金融株が買われるなかJPモルガン・チェース(JPM)が2%余り上昇し、ダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなりました。バンク・オブ・アメリカ(BAC)も目標株価の引き上げもあって1%を超える上昇となっています。また、投資判断の引き上げを受けてアップル(AAPL)が2%近く上げました。一方で非上場化に向けた取り組みを一時中断すると発表した百貨店大手のノードストローム(JWN)が大幅安となったほか、最高投資責任者(CIO)の取締役退任を発表した総合小売りのシアーズ・ホールディングス(SHLD)が急落しました。電気自動車メーカーのテスラ(TSLA)も400-700人規模の人員を削減したと伝わり新車種の発売が一段と遅れるとの見方から軟調でした。
5.為替・金利等
長期金利は0.03%高い2.30%となりました。こうしたなかドル円は円安に振れ112円台前半で推移しています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか昨日までの10連騰で900円近く上昇し短期的な過熱感も意識される日経平均が朝方の買い一巡後にさらに上値を伸ばすような展開となるかがポイントとなりそうです
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)