マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)
- 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
- 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況
執筆者:マネックス証券 プロダクト部
米国市場は小幅に高安まちまち ダウ平均とS&P500は史上最高値を更新 日本市場は日経平均が12連騰となるかがポイント
NYダウ: 22997.44 △40.48 (10/17)
NASDAQ: 6623.66 ▼0.35 (10/17)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
米国市場は小幅に高安まちまちとなりました。ユナイテッドヘルス・グループ(UNH)やジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)などの市場予想を上回る決算を好感してダウ平均とS&P500株価指数は続伸となり前日に続いて史上最高値を更新したものの、主力ハイテク株の一角に売りが出たことでナスダック総合株価指数は反落となりました。小幅に下落して始まったダウ平均ですが、直ぐにプラスに転じるとその後は小幅高で堅調に推移し一時45ドル高まで買われ節目の23,000ドルを上回る場面もみられました。結局ダウ平均は40ドル高の22,997ドルと3日続伸となり史上最高値を更新して取引を終えています。また、S&P500株価指数も1ポイント高の2,559ポイントとこちらも3日続伸となり史上最高値を付けています。一方でハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は0.3ポイント安の6,623ポイントと3日ぶりの反落となっています。
2.経済指標等
9月の米輸入物価指数は前月比0.7%上昇し市場予想を上回っています。米輸出物価指数は前月比0.8%上昇しこちらも市場予想を上回っています。また、10月の米全米住宅建設業協会(NAHB)住宅市場指数は68となり市場予想を上回りました。9月の米鉱工業生産は前月比0.3%上昇し市場予想と一致しました。9月の米設備稼働率は76.0%と前月から0.2ポイント上昇したものの市場予想を下回っています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうちヘルスケアや公益事業、電気通信サービスなどの6業種が上げ、ヘルスケアは1%を超える上昇となりました。一方で金融や生活必需品などの5業種が下げました。
4.個別銘柄動向
市場予想を上回る決算を発表したうえ、通期の業績予想を上方修正したユナイテッドヘルス・グループとジョンソン・エンド・ジョンソンがともに大幅高となりました。ユナイテッドヘルス・グループが5%を超える上昇となり、ダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなったほか、ジョンソン・エンド・ジョンソンも3%を上回る上昇となり、この2銘柄でダウ平均を105ドル余り押し上げています。一方で決算で1株利益が市場予想を上回ったものの、一部事業部門の収益が予想に届かなかったことが嫌気されゴールドマン・サックス(GS)が2%を超える下落となり、ダウ平均構成銘柄で下落率トップとなりました。さらに決算が大幅な増収増益だった動画配信のネットフリックス(NFLX)も材料出尽くしで下げています。
5.為替・金利等
長期金利は前日と変わらずの2.30%となりました。ドル円は112円台前半で推移しています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
米国市場でダウ平均とS&P500株価指数が史上最高値を更新したものの、高値警戒感が強く意識されていることから本日の日本市場は小動きでスタートしそうです。こうしたなか昨日までの堅調な地合いを引き継いで日経平均が12連騰となるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)