マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)
- 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
- 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況
執筆者:マネックス証券 プロダクト部
米国市場はIBMの市場予想を上回る決算を好感して上昇 主要3指数が揃って史上最高値を更新 日経平均は米国株高で29年ぶりの13連騰か
NYダウ: 23157.60 △160.16 (10/18)
NASDAQ: 6624.22 △0.56 (10/18)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
米国市場はIBM(IBM)の市場予想を上回る決算を好感して上昇し、主要3指数が揃って史上最高値を更新しました。89ドル高と大きく上昇して始まったダウ平均は一日を通して上げ幅を広げると取引終盤には175ドル高まで買われました。引けにかけてやや上げ幅を縮めたダウ平均ですが結局160ドル高の23,157ドルと4日続伸となり、節目の23,000ドルを上回り3日連続で史上最高値を更新して取引を終えています。また、S&P500株価指数も1ポイント高の2,561ポイントとこちらも4日続伸となり、3日連続で史上最高値を付けています。さらにハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も0.5ポイント高の6,624ポイントと反発し16日に付けた史上最高値をわずかに更新しています。
2.経済指標等
9月の米住宅着工件数は年率換算で前月比4.7%減の112万7000戸となり市場予想も下回りました。米地区連銀経済報告(ベージュブック)で米連邦準備理事会(FRB)は、ハリケーンが上陸した米南部で経済活動が滞ったとして、経済活動は拡大したが成長ペースは緩やかと穏やかで分かれたとの見解を示しました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうちエネルギーや電気通信サービス、一般消費財・サービスなどの7業種が下げました。一方で金融や情報技術などの4業種が上げています。
4.個別銘柄動向
市場予想を上回る決算を発表したIBMが目標株価の引き上げもあって9%近く上昇し、ダウ平均を1銘柄で90ドル近く押し上げました。金利上昇を受けてゴールドマン・サックス(GS)も2%を超える上昇となり、こちらもダウ平均を1銘柄で40ドル余り押し上げています。また、薬剤給付の管理でドラッグストアチェーン大手のCVSヘルス(CVS)と提携すると発表した医療保険大手のアンセム(ANTM)も2%を上回る上昇となっています。CVSヘルスも2%高となりました。一方で投資判断の引き下げを嫌気してシェブロン(CVX)が2%近く下げダウ平均構成銘柄で下落率トップとなったほか、投資判断と目標株価の引き下げを受けて外食のチポトレ・メキシカン・グリル(CMG)も3%以上の下落となっています。
5.為替・金利等
長期金利は0.04%高い2.34%となりました。こうしたなかドル円は円安に振れ113円近辺で推移しています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
米国株高を受けて本日の日本市場は上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか高値警戒感もあるなかで日経平均が1988年2月以来の13連騰となるかが注目されます。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)