マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)
- 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
- 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況
執筆者:マネックス証券 プロダクト部
米国市場は主要3指数が揃って史上最高値を更新 日本市場は米国株高で堅調なスタートか
NYダウ: 23563.36 △6.13 (11/8)
NASDAQ: 6789.12 △21.34 (11/8)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
米国市場は上昇し主要3指数が揃って史上最高値を更新しました。上院共和党が法人減税の実施を1年先送りすることを検討していると伝わり米税制改革の先行き不透明感が意識され、午前中は一時46ドル安まで売られるなど小幅安で推移していたダウ平均ですが下げ渋ると昼過ぎにプラスに転じました。しかし、17ドル高で上値が押さえられるなど伸び悩むと取引終盤は前日終値近辺で小幅に揉み合う展開となりました。こうしたなか結局ダウ平均は結局6ドル高の23,563ドルと7日続伸となり、5日連続で史上最高値を更新して取引を終えています。また、S&P500株価指数も3ポイント高の2,594ポイントと反発し6日に付けた史上最高値を更新しています。さらにハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も21ポイント高の6,789ポイントと反発し、こちらも6日に付けた史上最高値を更新しています。
2.経済指標等
主要な経済指標の発表はありませんでした。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち生活必需品や不動産、情報技術などの7業種が上げ、生活必需品は1%余りの上昇となっています。一方で金融やエネルギーなどの4業種が下げています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄ではメルク(MRK)が2%近く上げたほか、ウォルマート・ストアーズ(WMT)とジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)、ナイキ(NKE)も1%を超える上昇となっています。一方でJPモルガン・チェース(JPM)とキャタピラー(CAT)が1%を上回る下落となり、ユナイテッドヘルス・グループ(UNH)も1%近く下げました。ダウ平均構成銘柄以外では、決算で最終赤字が拡大した写真・動画共有アプリのスナップ(SNAP)が15%近く下げ急落しています。決算で売上高が減収となり市場予想も下回った医療保険のヒューマナ(HUM)も5%安と大きく下げています。
5.為替・金利等
長期金利は0.02%高い2.33%となりました。ドル円は113円台後半で推移しています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
本日の日本市場は米国市場で主要3指数が揃って史上最高値を更新したことから堅調なスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の23,000円を試すような展開をみせるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)