マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)
- 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
- 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況
執筆者:マネックス証券 プロダクト部
日経平均は節目の22,000円を割り込んでスタートするも切り返すと上げ幅を広げ322円高
1.概況
本日の日本市場は大きく上昇し、日経平均は7日ぶりに反発しました。米国株安と円高を受けて53円安の21,975円と節目の22,000円を割り込み小幅に下落してスタートした日経平均ですが、下げ渋ると取引開始から5分余りでプラスに転じその後は上げ幅を広げる展開となりました。三桁に上げ幅を広げ前場に182円高まで買われた日経平均は、後場に入って一段高となり14時過ぎに363円高まで上昇しました。結局、日経平均は322円高の22,351円で取引を終え、昨日の下げ(351円安)をほぼ取り戻す格好となっています。こうしたなか新興市場も堅調で東証マザーズ指数と日経ジャスダック平均がともに反発し、東証マザーズ指数は2%を超す上昇となっています。
2.個別銘柄等
目標株価や投資判断の引き上げを好感して大きく上昇する銘柄が目立ちました。住友大阪セメント(5232)やTBSホールディングス(9401)、資生堂(4911)が目標株価と投資判断の引き上げを受けて買いを集め、住友大阪セメントが6.6%高、TBSホールディングスが8.2%高、資生堂が3.3%高となり、資生堂は上場来高値を更新しています。また、目標株価の引き上げを受けて任天堂(7974)と協和発酵キリン(4151)も大きく上昇しています。任天堂が3.9%高、協和発酵キリンが5.3%高となり、任天堂は東証1部で売買代金トップとなっています。そのほか上昇が目立ったのがKLab(3656)で、2017年12月期に上場後初の配当を実施すると発表したことで7.5%高となっています。一方で神戸製鋼所(5406)は一時4%以上下げる場面がみられました。アルミ・銅製部材のデータ改ざん問題で子会社の銅管製品が日本工業規格(JIS)の認証を取り消されたと発表したことが嫌気されました。引けは1.5%安となっています。
【VIEW POINT: 明日への視点】
米国株安と円高といった逆風のなかでも本日の日本市場は上昇し、日経平均は7日ぶりに反発しました。節目の22,000円を割り込んで始まった日経平均ですが、押し目買いからプラスに転じると上げ幅を大きく広げました。25日移動平均線にタッチした後に切り返す展開となっただけに調整一巡への期待が膨らむことになりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)