マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)
- 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
- 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況
執筆者:マネックス証券 プロダクト部
米国市場は小幅に高安まちまち 日本市場は小動きでのスタートか
NYダウ: 23580.78 △22.79 (11/27)
NASDAQ: 6878.52 ▼10.64 (11/27)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
米国市場は小売り株への買いが続く一方で、北朝鮮が弾道ミサイルの発射準備を進めているとして日本政府が警戒していると伝わったことが相場の重石となるなか小幅に高安まちまちとなりました。午前中に一時80ドル高まで買われ21日に付けた史上最高値を上回る場面もあったダウ平均ですが、利益確定の売りに押され上げ幅を縮めると昼前には小幅にマイナスとなりました。しかし、下げ渋ったことで直ぐに持ち直しその後小幅高で推移したダウ平均は結局22ドル高の23,580ドルと続伸しています。一方でS&P500株価指数が1ポイント安の2,601ポイントと反落となったほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も10ポイント安の6,878ポイントと5日ぶりに反落となっています。
2.経済指標等
10月の米新築住宅販売件数は年率換算で前月比6.2%増の68万5000戸となり市場予想も上回りました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち公益事業や電気通信サービスなどの6業種が上げました。一方でエネルギーや素材などの5業種が下げ、エネルギーは1%安となっています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄では、ベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)とスリーエム(MMM)、ホームデポ(HD)、シスコシステムズ(CSCO)が1%を超える上昇となりました。一方でダウ・デュポン(DWDP)が1%を上回る下落となり、シェブロン(CVX)も1%近く下げています。ダウ平均構成銘柄以外では、年末商戦でのネット通販の好調が伝わるなかアマゾン・ドット・コム(AMZN)が1%近く上げ連日で上場来高値を付けています。また、出版大手のタイム(TIME)を買収すると発表したメディア大手のメレディス(MDP)も収益基盤の拡大を期待した買いから10%余り上昇し上場来高値を付けています。タイムも10%近く上げました。ハードディスク駆動装置のウエスタンデジタル(WDC)は投資判断と目標株価の引き下げを受けて6%を上回る下落となっています。
5.為替・金利等
長期金利は0.02%低い2.32%となりました。ドル円は111円近辺で推移しています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
米国市場が小幅に高安まちまちとなったことから本日の日本市場は小動きでのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均は、売りが優勢となる場面では5日移動平均線(昨日時点で22,449円)がサポートとなるか、反対に買いが優勢となる場面では節目の22,500円を超えてどこまで上値を伸ばせるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)