市況概況 - 朝 -

マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)

  • 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
  • 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況

執筆者:マネックス証券 プロダクト部

先週末の米国市場は米税制改革法案成立への期待から主要3指数が揃って史上最高値を更新 日本市場は米国株高で上昇か

NYダウ: 24651.74  △143.08 (12/15)
NASDAQ: 6936.58  △80.06 (12/15)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
先週末の米国市場は前日に米税制改革法案に反対を表明していた上院議員が賛成に回る意向を示したことで法案可決への期待が高まり反発し、主要3指数が揃って史上最高値を更新しました。77ドル高と上昇して始まったダウ平均は一日を通してじりじりと上げ幅を広げると取引終盤に180ドル高近くまで買われました。引けにかけてやや上げ幅を縮めたダウ平均ですが結局143 ドル高の24,651ドルと反発し、13日に付けた史上最高値を更新して取引を終えています。また、S&P500株価指数も23ポイント高の2,675ポイントと3日ぶりに反発し、12日に付けた史上最高値を更新しています。さらにハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も80ポイント高の6,936ポイントとこちらも3日ぶりに反発し、先月28日に付けた史上最高値を更新しました。

2.経済指標等
12月のニューヨーク連銀製造業景況指数は18.0と前月から低下し市場予想も下回りました。また、11月の米鉱工業生産も前月比0.2%上昇したものの市場予想を下回っています。さらに11月の米設備稼働率も77.1%となり市場予想を下回りました。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうちエネルギーを除く10業種が上げました。そのなかでも情報技術とヘルスケア、生活必需品、電気通信サービス、金融が1%を超える上昇となっています。

4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄は30銘柄中26銘柄が上げました。そのなかでもインテル(INTC)が3%高となりました。マイクロソフト(MSFT)とファイザー(PFE)も2%を超える上昇となり、ユナイテッド・テクノロジーズ(UTX)も2%近く上げています。一方でIBM(IBM)が1%近く下げています。ダウ平均構成銘柄以外では、投資判断や目標株価の引き上げを好感してスポーツ用品のアンダーアーマー(UA)や薬剤給付管理大手のエクスプレス・スクリプツ・ホールディング(ESRX)、さらにコストコ・ホールセール(COST)などが大きく上昇しました。アンダーアーマーが9%以上上昇したほか、エクスプレス・スクリプツ・ホールディングとコストコ・ホールセールも3%を上回る上昇となっています。オラクル(ORCL)は決算で注力するクラウド事業の売上高が市場予想に届かなかったことか嫌気され4%近く下げています。

5.為替・金利等
先週末の長期金利は前日と変わらずの2.35%となりました。ドル円は112円台後半で推移しています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
先週末の米国市場で主要3指数が揃って史上最高値を更新したことから本日の日本市場は上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均がどこまで上値を伸ばせるかが注目で、5日移動平均線(先週末時点で22,762円)を抜けてくるような展開となるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)

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