市況概況 - 朝 -

マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)

  • 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
  • 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況

執筆者:マネックス証券 プロダクト部

米国市場は税制改革への期待などから3日ぶりに反発 日本市場は小動きでのスタートか

NYダウ: 24782.29  △55.64 (12/21)
NASDAQ: 6965.36  △4.40 (12/21)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
米国市場は成立の目処が立った税制改革法案への期待などから押し目買いが入り3日ぶりに反発しました。51ドル高でスタートしたダウ平均はしばらくして124ドル高まで買われるとその後も高値圏で堅調に推移しましたが、引けにかけて上げ幅を縮めると結局55ドル高の24,782ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も4ポイント高の6,965ポイントとなっています。

2.経済指標等
先週一週間の米新規失業保険申請件数は前週比2万件増の24万5000件となり市場予想を上回って悪化しました。また、7-9月期の米実質国内総生産(GDP)確定値は年率換算で前期比3.2%増と確定値の3.3%増から下方修正され市場予想も下回りました。一方で12月の米フィラデルフィア連銀製造業景況指数は26.2と前月から上昇し市場予想も上回りました。11月の米景気先行指数は前月比0.4%上昇し市場予想と一致しています。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうちエネルギーや金融、電気通信サービスなどの6業種が上げ、エネルギーは2%余りの上昇となりました。一方で公益事業や不動産などの5業種が下げ、公益事業は1%を超える下落となっています。

4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄では目標株価の引き上げを受けてシェブロン(CVX)が3%を超える上昇となったほか、ゴールドマン・サックス(GS)も2%を上回る上昇となりました。また、JPモルガン・チェース(JPM)とキャタピラー(CAT)も1%以上の上昇となり、シェブロンとゴールドマン・サックス、JPモルガン・チェース、キャタピラーの4銘柄でダウ平均を90ドル以上押し上げています。一方でインテル(INTC)とコカコーラ(KO)が1%以上の下落となり、ボーイング(BA)とIBM(IBM)も1%近く下げています。ダウ平均構成銘柄以外では、決算で既存店売上高が市場予想に反して増加したスポーツ用品販売のフィニッシュ・ライン(FINL)が13%近く上げ急伸しています。決算が市場予想を上回る増収増益となったコンサルティングのアクセンチュア(ACN)は1%以上上昇し、52週高値を更新しました。バイオ製薬のバイオジェン(BIIB)はアルツハイマー治療薬の臨床試験で有効な結果が出ていないと発表したことで3%を超える下落となっています。中古車販売大手のカーマックス(KMX)も決算は市場予想を上回る増収増益だったものの既存店売上高が予想を下回ったことで3%を上回る下落となりました。

5.為替・金利等
長期金利は0.01%低い2.48%となりました。ドル円は113円台前半で推移しています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
米国市場が小幅な上昇に止まるなど外部環境に大きな動きがみられなかったことから本日の日本市場も小動きでのスタートが予想されます。取引参加者も徐々に少なくなるなかで日経平均に方向感のある展開がみられるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)

バックナンバー


マネックスレポート一覧

当社の口座開設・維持費は無料です。口座開設にあたっては、「契約締結前交付書面」で内容をよくご確認ください。
当社は、本書の内容につき、その正確性や完全性について意見を表明し、また保証するものではございません。記載した情報、予想および判断は有価証券の購入、売却、デリバティブ取引、その他の取引を推奨し、勧誘するものではございません。過去の実績や予想・意見は、将来の結果を保証するものではございません。
提供する情報等は作成時現在のものであり、今後予告なしに変更または削除されることがございます。当社は本書の内容に依拠してお客様が取った行動の結果に対し責任を負うものではございません。投資にかかる最終決定は、お客様ご自身の判断と責任でなさるようお願いいたします。本書の内容に関する一切の権利は当社にありますので、当社の事前の書面による了解なしに転用・複製・配布することはできません。内容に関するご質問・ご照会等にはお応え致しかねますので、あらかじめご容赦ください。

利益相反に関する開示事項

当社は、契約に基づき、オリジナルレポートの提供を継続的に行うことに対する対価を契約先金融機関より包括的に得ておりますが、本レポートに対して個別に対価を得ているものではありません。レポート対象企業の選定は当社が独自の判断に基づき行っているものであり、契約先金融機関を含む第三者からの指定は一切受けておりません。レポート執筆者、ならびに当社と本レポートの対象会社との間には、利益相反の関係はありません。