マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)
- 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
- 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況
執筆者:マネックス証券 プロダクト部
先週末の米国市場は利益確定の売りで小幅反落 日本市場は米国株安で軟調なスタートか
NYダウ: 24754.06 ▼28.23 (12/22)
NASDAQ: 6959.96 ▼5.40 (12/22)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
先週末の米国市場はクリスマスの祝日を含む3連休前の週末で利益確定の売りが出やすいなか小幅に反落となりました。ダウ平均は一時60ドル以上下落するなど一日を通して軟調に推移すると結局28ドル安の24,754ドルとなりました。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も5ポイント安の6,959ポイントとなっています。
2.経済指標等
11月の米耐久財受注額は前月比1.3%増となったものの市場予想を下回りました。12月の米ミシガン大学消費者態度指数確報値も95.9と速報値から下方修正され市場予想を下回っています。11月の米個人所得は前月比0.3%増となり市場予想を下回りました。一方で11月の米個人消費支出(PCE)は前月比0.6%増となり市場予想を上回っています。変動の激しい食品とエネルギーを除いたPCEコアデフレータも前年同月比1.5%上昇し市場予想と一致しました。11月の米新築住宅販売件数も年率換算で前月比17.5%増の73万3000戸と2007年7月以来10年4カ月ぶりの高水準となり市場予想を上回っています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち不動産や素材、エネルギーなどの7業種が上げました。一方でヘルスケアや金融などの4業種が下げています。
4.個別銘柄動向
決算で北米の売上高が減ったナイキ(NKE)が2%を超える下落となり、ダウ平均構成銘柄で下落率トップとなりました。リンパ腫治療薬の第3相試験で優位性が確認できなかったと発表したバイオ薬のセルジーン(CELG)も下げたほか、エリック・シュミット会長が2018年1月付で退任すると発表したグーグルの持ち株会社アルファベット(GOOGL)も小幅に下落しています。また、仮想通貨ビットコインの急落を受けてロング・ブロックチェーン・コープ(LTEA)やライオット・ブロックチェーン(RIOT)、マラソン・パテント・グループ(MARA)などの関連銘柄も急落となっています。一方で米物流サービスのXPOロジスティクス(XPO)がホーム・デポ(HD)がここ数カ月の間に買収について内部協議を行ったと伝わったことで急伸しています。
5.為替・金利等
長期金利は変わらずの2.48%となりました。ドル円は113円台前半で推移しています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
米国株安を受けて本日の日本市場は軟調なスタートが予想されます。外国人投資家を中心に取引参加者が減少するなかで方向感のある展開がみられるかが本日もポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)