市況概況 - 朝 -

マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)

  • 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
  • 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況

執筆者:マネックス証券 プロダクト部

米国市場は長期金利の上昇を嫌気して反落 日本市場は米国株安で下落か

NYダウ: 26439.48  ▼177.23 (1/29)
NASDAQ: 7466.51  ▼39.27 (1/29)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
米国市場は先週末に史上最高値を付けた後で利益確定の売りが出やすいなか長期金利の上昇を嫌気して反落しました。32ドル安でスタートしたダウ平均はその後下げ幅を広げると引けにかけて一段安となり177ドル安の26,439ドルと安値圏で取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も39ポイント安の7,466ポイントとなっています。

2.経済指標等
2017年12月の米個人消費支出(PCE)は前月比0.4%増となり市場予想と一致しました。変動の激しい食品とエネルギーを除いたPCEコアデフレータも前年同月比1.5%上昇し市場予想と一致しています。一方で12月の米個人所得は前月比0.4%増となり市場予想を上回っています。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は11業種全てが下げ、エネルギーと公益事業、電気通信サービス、不動産、素材の5業種が1%を超える下落となりました。

4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄は30銘柄中25銘柄が下げました。そのなかでもキャタピラー(CAT)が3%近く下落し、アップル(AAPL)も1-3月期にiPhoneXを減産すると伝わったことで2%余り下げています。原油価格の下落を受けてシェブロン(CVX)も2%余り下げ、キャタピラーとアップル、シェブロンの3銘柄でダウ平均を73ドル以上押し下げています。一方で金利上昇を受けてゴールドマン・サックス(GS)が2%近く上げています。ダウ平均構成銘柄以外では、飲料のドクター・ペッパー・スナップル・グループ(DPS)が欧州投資ファンド傘下の飲料機器メーカーとの合併を発表し22%を超える上昇となったほか、マキシム・インテグレーテッド・プロダクツ(MXIM)も半導体のルネサスエレクトロニクス(6723)が買収する方向で交渉に入ったと報じられたことで12%を上回る上昇となっています。また、動画配信大手のネットフリックス(NFLX)も目標株価の引き上げを受けて4%近く上げています。住宅建設のレナー(LEN)やDRホートン(DHI)は金利上昇で住宅購入が鈍るとの懸念から4%余り下げています。

5.為替・金利等
長期金利は0.03%高い2.69%となりました。オランダ中央銀行総裁がECBの資産購入の早期終了を支持したと伝わり欧州国債が売られたことで米国債も連れ安となりました。ドル円は109円近辺で推移しています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
米国株安を受けて本日の日本市場は下落してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の23,500円や25日移動平均線(昨日時点で23,483円)を試すような動きをみせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)

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