市況概況 - 朝 -

マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)

  • 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
  • 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況

執筆者:マネックス証券 プロダクト部

米国市場は急落後の反動で反発 ダウ平均は2日間で740ドル高 日本市場は米国市場の大幅反発を受けて上昇か

NYダウ: 24601.27  △410.37 (2/12)
NASDAQ: 6981.96  △107.47 (2/12)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
先週末の米国市場は荒い値動きとなるなか前日に急落した反動で3日ぶりの大幅反発となりました。132ドル高でスタートしたダウ平均は上げ幅を縮めマイナスに転じると下げ幅を広げ昼過ぎに500ドル安まで売られました。その後切り返したダウ平均はプラスになると取引終盤に大きく上げ幅を広げ一時521ドル高まで買われました。引けにかけて上げ幅を縮めたダウ平均ですが結局330ドル高の24,190ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も97ポイント高の6,874ポイントとなりました。
昨日の米国市場は自律反発を期待した買いが続くなか値ごろ感の出た銘柄に買いが入り大幅続伸となりました。146ドル高でスタートしたダウ平均はその後も上げ幅を広げると取引終盤に574ドル高まで買われました。引けにかけて上げ幅を縮めたダウ平均ですが410ドル高の24,601ドルで取引を終えています。また、ナスダック総合株価指数も107ポイント高の6,981ポイントとなっています。

2.経済指標等
9日に発表された2017年12月の米卸売在庫は前月比0.4%増となり市場予想を上回りました。12月の米卸売売上高も前月比1.2%増となり市場予想を上回っています。12日発表の1月の米財政収支は490億ドルの黒字となったものの市場予想を下回りました。

3.業種別動向
先週末の米国市場で業種別S&P500株価指数は全11業種のうちエネルギーを除く10業種が上げました。そのなかでも情報技術と不動産、公益事業が2%を超える上昇となったほか、金融も2%近く上げました。
昨日の米国市場で業種別S&P500株価指数は11業種全てが上げました。そのなかでも素材が2%余り上げたほか、情報技術とエネルギー、資本財・サービス、金融、一般消費財・サービス、生活必需品も1%を超える上昇となっています。

4.個別銘柄動向
先週末の米国市場でダウ平均構成銘柄は30銘柄中27銘柄が上げました。なかでもナイキ(NKE)が5%近く上げたほか、アメリカン・エキスプレス(AXP)とマイクロソフト(MSFT)、ゼネラル・エレクトリック(GE)も3%を超える上昇となりました。一方でユナイテッド・テクノロジーズ(UTX)とウォルマート・ストアーズ(WMT)、プロクター・アンド・ギャンブル(PG)が下げ、ユナイテッド・テクノロジーズは2%近く下げています。ダウ平均構成銘柄以外では、決算が市場予想を上回る増収増益となった画像処理半導体のエヌビディア(NVDA)が6%を上回る上昇となりました。旅行サイトのエクスペディア(EXPE)は決算が市場予想を下回ったことで15%以上下げました。
昨日の米国市場でダウ平均構成銘柄はゼネラル・エレクトリック(GE)とホームデポ(HD)を除く28銘柄が上げました。そのなかでもアップル(AAPL)が4%高となったほか、ダウ・デュポン(DWDP)とボーイング(BA)、アメリカン・エキスプレスも3%を上回る上昇となり、この4銘柄でダウ平均を160ドル近く押し上げています。また、相次ぐ目標株価引き上げを受けてシスコシステムズ(CSCO)も3%近く上げています。ダウ平均構成銘柄以外では、クアルコム(QCOM)に対する敵対的買収を実現させるため金融機関から1000億ドルの融資枠を確保したと発表した半導体大手のブロードコム(AVGO)が4%近く上げています。クアルコムも2%を超える上昇となりました。

5.為替・金利等
先週末の長期金利は0.03%高い2.85%となりました。昨日の長期金利は0.01%高い2.86%となっています。ドル円は108円台後半で推移しています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
米国市場が続伸となり、ダウ平均が先週末と前日の2日間で740ドル高と大きく反発したことから本日の日本市場は上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の21,500円を超えてどこまで上値を伸ばせるのかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)

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