市況概況 - まとめ -

マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)

  • 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
  • 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況

執筆者:マネックス証券 プロダクト部

大きく下げなかった米国株と円安受け日経平均は115円高と反発も上値の重さ目立つ

1.概況
本日の日経平均は115円高の2万1368円と反発しました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数や新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて上昇しました。中でもマザーズ指数は2%超の大幅上昇となりました。昨日の米国市場でダウ平均は82ドル安と下落しましたが、コーン米NEC委員長の辞任というネガティブ・サプライズを受けて不安視されたほどの大きな下げとはならなかったこと、またドル円が106円台まで円安に振れたことを受け日経平均は235円高の2万1488円と反発して寄り付きました。ただ日経平均は寄り付きが1日の高値になるとその後は徐々に上げ幅を縮めました。前場を158円高で終えた日経平均は、後場に入るとさらに上げ幅を縮めて一時は14時35分に46円高と1日の安値をつけました。引けにかけてやや値を戻した日経平均は結局115円高で取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆5017億円となりました。東証33業種はパルプ・紙やその他製品、医薬品など19業種が上昇した一方で海運業や石油石炭製品、その他金融業など14業種が下げています。

2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は概ね上昇しました。売買代金トップの任天堂(7974)と2位の東京エレクトロン(8035)がともに4%を超える上昇となったほか、ソニー(6758)、ソフトバンクグループ(9984)、三菱UFJ(8306)、ファナック(6954)、SBI(8473)などが上昇しました。一方でファーストリテイリング(9983)やコマツ(6301)が下げています。材料が出たところでは、製薬会社のエーザイ(4523)が10%近い大幅高となりました。米製薬会社のメルク(MRK)と抗がん剤の開発で戦略的提携を行うこと、それに伴い業績予想を上方修正したことが好感されました。一方で焼き鳥屋チェーンを展開する鳥貴族(3193)が8%安と急落しました。2月の既存店売上高が前年同月比6%減と冴えなかったことが嫌気されました。

【VIEW POINT: 明日への視点】
反発した日経平均ですが、寄り付きが天井となり上げ幅を縮めるなど上値の重さが意識される1日となりました。本日は欧州中央銀行(ECB)の政策理事会が開催されます。大きな政策変更の発表はないとみられていますが、トランプ米大統領がEUも含めて貿易戦争になりかねない発言を繰り返していることに対し何らかの発言が行われるかなど注目されます。

(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)

バックナンバー


マネックスレポート一覧

当社の口座開設・維持費は無料です。口座開設にあたっては、「契約締結前交付書面」で内容をよくご確認ください。
当社は、本書の内容につき、その正確性や完全性について意見を表明し、また保証するものではございません。記載した情報、予想および判断は有価証券の購入、売却、デリバティブ取引、その他の取引を推奨し、勧誘するものではございません。過去の実績や予想・意見は、将来の結果を保証するものではございません。
提供する情報等は作成時現在のものであり、今後予告なしに変更または削除されることがございます。当社は本書の内容に依拠してお客様が取った行動の結果に対し責任を負うものではございません。投資にかかる最終決定は、お客様ご自身の判断と責任でなさるようお願いいたします。本書の内容に関する一切の権利は当社にありますので、当社の事前の書面による了解なしに転用・複製・配布することはできません。内容に関するご質問・ご照会等にはお応え致しかねますので、あらかじめご容赦ください。

利益相反に関する開示事項

当社は、契約に基づき、オリジナルレポートの提供を継続的に行うことに対する対価を契約先金融機関より包括的に得ておりますが、本レポートに対して個別に対価を得ているものではありません。レポート対象企業の選定は当社が独自の判断に基づき行っているものであり、契約先金融機関を含む第三者からの指定は一切受けておりません。レポート執筆者、ならびに当社と本レポートの対象会社との間には、利益相反の関係はありません。