市況概況 - 朝 -

マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)

  • 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
  • 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況

執筆者:マネックス証券 プロダクト部

米国市場は中国との貿易摩擦を懸念して続落 日本市場は米国株安で軟調なスタートか

NYダウ: 24758.12  ▼248.91 (3/14)
NASDAQ: 7496.81  ▼14.20 (3/14)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
米国市場は米政府が中国製品に高関税を課す措置を検討していると伝わり続落となりました。取引開始直後に120ドル高余りまで買われたダウ平均ですがまもなくしてマイナスに転じると下げ幅を広げる展開となり昼過ぎには340ドル安近くまで売られました。その後一旦100ドル安程度まで持ち直す場面もみられたダウ平均ですが、引けにかけて再び下げ幅を広げると結局248ドル安の24,758ドルと3日続落となっています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も14ポイント安の7,496ポイントと続落となりました。

2.経済指標等
2月の米小売売上高は前月比0.1%減と3カ月連続でマイナスとなり増加を見込んでいた市場予想も下回りました。2月の米卸売物価指数(PPI)は前月比0.2%上昇し市場予想を上回っています。 1月の米企業在庫は前月比0.6%増となり市場予想と一致しています。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち9業種が下げ、素材と生活必需品、金融、資本財・サービスが1%を超える下落となっています。一方で公益事業と不動産が上げています。

4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄は30銘柄中25銘柄が下げました。そのなかでも中国との貿易摩擦を懸念してボーイング(BA)が2%を上回る下落となりダウ平均構成御銘柄で下落率トップとなったほか、ダウ・デュポン(DWDP)も2%を超える下落となっています。ダウ平均構成銘柄以外では、2019年1月期の業績見通しが市場予想を下回った宝飾品販売大手のシグネット・ジュエラーズ(SIG)が急落し20%安となっています。また、米小売売上高が3カ月連続でマイナスとなったことを受けて百貨店のメーシーズ(M)やノードストローム(JWN)も2%近く下げています。一方で自社株買いを実施する可能性があるとの指摘を受けて決済サービスのペイパル・ホールディングス(PYPL)が4%近く上昇しました。フォード・モーター(F)も投資判断と目標株価の引き上げを受けて2%余り上げています。

5.為替・金利等
長期金利は0.03%低い2.81%となりました。ドル円は106円台前半で推移しています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
本日の日本市場は米国株安を受けて軟調な展開が予想されます。こうしたなか日経平均が25日移動平均線(昨日時点で21,672円)などをサポートに下げ渋るかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)

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