マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)
- 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
- 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況
執筆者:マネックス証券 プロダクト部
105円台の円高受け日経平均は127円安の2万1676円と反落 来週はFOMCに注目
1.概況
本日の日経平均は127円安の2万1676円と反落しました。TOPIXやJPX日経400、マザーズ指数も下落しましたが東証2部指数は1ポイント未満の小幅な上昇となりました。昨日の米国市場でダウ平均が上昇したことを受け、日経平均は72円高と上昇して寄り付きました。日経平均は寄り付きがほぼ1日の高値になるとすぐにマイナスに転じて、ドル円が105円台後半まで円高に振れたこともあってその後は軟調に推移しました。日経平均は前場を53円安と小安く終えると後場に入っても下げ幅を広げて一時は171円安まで下落しました。引けにかけてやや値を戻した日経平均は結局127円安と反落して取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆7098億円と今週に入ってから最も多くなりました。東証33業種は陸運業やパルプ・紙、水産・農林業など11業種が上昇しました。一方で電気・ガス業、電気機器、繊維製品など22業種が下げています。
2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄はほとんどが下落しました。売買代金トップの任天堂(7974)が小幅に下げたほか、トヨタ自動車(7203)、三菱UFJ(8306)、ソニー(6758)、ファナック(6954)、ソフトバンクグループ(9984)、東京エレクトロン(8035)、三井住友(8316)がいずれも下落しました。材料が出たところでは、女性向け衣料を手掛けるバロックジャパンリミテッド(3548)がストップ高となりました。前期決算は大幅な減益で着地したものの、今期予想を大幅な増益と発表したことが好感されました。一方で前期決算が減収営業減益で着地し、今期も営業減益予想を発表した東京ドーム(9681)は1.6%安と軟調でした。また、前期の通期業績は20%前後の増収営業増益で着地したものの11-1月の3ヶ月は大幅な営業減益で今期の業績予想も大幅な減益とした、金型や精密部品を手掛ける三井ハイテック(6966)は18%超の大幅安となりました。
【VIEW POINT: 明日への視点】
日経平均は反落しました。先日から当欄で述べている通り、円高による企業業績の伸び鈍化懸念や財務省の文書書き換え問題などリスク材料が多い中ではなかなか上値を追いづらい状況であると考えています。来週は20日から21日にかけて開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)が最大の注目材料です。利上げが実施される可能性は極めて高いとみられておりそれ自体はマーケットに織り込み済みだとみられますが、FOMC後に示される今後の利上げ見通しが12月のFOMCからどう変化するのか注目されます。
(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)