市況概況 - 朝 -

マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)

  • 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
  • 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況

執筆者:マネックス証券 プロダクト部

米国市場はハイテク株への売りが重石となり続落 日本市場は円安で上昇か

NYダウ: 23848.42  ▼9.29 (3/28)
NASDAQ: 6949.23  ▼59.58 (3/28)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
米国市場はハイテク株への売りが重石となり続落となりました。ダウ平均は昼過ぎに230ドル高余りまで上昇する場面もみられましたが、一日を通して前日終値を挟んで揉み合うと結局9ドル安の23,848ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も59ポイント安の6,949ポイントとなり節目の7,000ポイントを割り込んでいます。

2.経済指標等
2017年10-12月期の米実質国内総生産(GDP)確定値は年率換算で前期比2.9%増と改定値の2.5%増から上方修正され市場予想も上回りました。また、2月の米中古住宅販売仮契約指数も前月比3.1%上昇し市場予想を上回っています。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち6業種が下げました。そのなかでもエネルギーが2%近く下落したほか、素材と一般消費財・サービスも1%を超える下げとなっています。一方で5業種が上げ、不動産と電気通信サービス、生活必需品が1%を上回る上昇となりました。

4.個別銘柄動向
電気自動車のテスラ(TSLA)が前日に続いて大きく下げました。「モデルX」のカリフォルニアでの死亡事故で当局が調査を開始したことでと伝わったことで売りが続き8%近く下落しています。また、アマゾン・ドット・コム(AMZN)も大きく下げ4%を上回る下落となっています。トランプ米大統領がアマゾン・ドット・コムへの課税強化や反トラスト法違反で提訴することなどを検討していると伝わり売りがかさみ一時は7%以上下げる場面もありました。一方でアマゾン・ドット・コムと競合するウォルマート・ストアーズ(WMT)やターゲット(TGT)が買われました。ウォルマート・ストアーズが2%上げたほか、ターゲットも1%近く上げています。バイオ製薬のセルジーン(CELG)も同業のブルーバード・バイオ(BLUE)と難病の多発性骨髄腫向け治療薬を共同で開発・販売することで合意したと発表したことで3%高となっています。

5.為替・金利等
長期金利は0.01%高い2.78%となりました。ドル円は期末の需給要因から大きく円安が進み106円台後半で推移しています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
本日の日本市場は大きく進んだ円安を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が一昨日に上値を押さえられた200日移動平均線(昨日時点で21,316円)を試すような展開となるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)

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