マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)
- 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
- 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況
執筆者:マネックス証券 プロダクト部
米国市場は反発 ダウ平均は一時440ドル高まで買われるも失速し46ドル高 日本市場は小動きでのスタートか
NYダウ: 23979.10 △46.34 (4/9)
NASDAQ: 6950.34 △35.23 (4/9)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
米国市場は反発しました。ダウ平均はムニューシン米財務長官が米中の通商問題が貿易戦争になるとは予想していないと述べたことを受けて上げ幅を広げ午後に440ドル高まで買われましたが、米議会予算局が大型減税に伴い今後数年で財政赤字が拡大する見通しを示したことが嫌気されると取引終盤に急速に上げ幅を縮める展開となりました。結局ダウ平均は46ドル高の23,979ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も35ポイント高の6,950ポイントとなっています。
2.経済指標等
主要な経済指標の発表はありませんでした。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうちヘルスケアや情報技術、素材などの6業種が上げ、ヘルスケアは1%近く上昇しました。一方で電気通信サービス、資本財・サービス、一般消費財・サービスなどの5業種が下げ、電気通信サービスは1%を超える下落となっています。
4.個別銘柄動向
がん治療薬の臨床試験で有効な結果がみられたと発表したメルク(MRK)が5%以上上昇し、ダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなりました。また、インテル(INTC)やIBM(IBM)、JPモルガン・チェース(JPM)、シスコシステムズ(CSCO)、ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)、シェブロン(CVX)も1%を超える上昇となっています。一方でゼネラル・エレクトリック(GE)とボーイング(BA)、ホームデポ(HD)が1%以上下げました。ダウ平均構成銘柄以外では、1-3月期の1株利益見通しが市場予想を上回った複合企業のルーカディア・ナショナル(LUK)が急伸し11%を超える上昇となっています。米当局が独バイエルによる買収を承認すると伝わった種子大手のモンサント(MON)も大幅高となり6%余り上昇しています。
5.為替・金利等
長期金利は0.01%高い2.78%となりました。ドル円は106円台後半で推移しています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
本日の日本市場は米国市場が小幅に上昇する一方でドル円がやや円高となっていることから小動きでのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均はドル円の動向をにらみながらの展開となりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)