マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)
- 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
- 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況
執筆者:マネックス証券 プロダクト部
米国市場は長期金利の上昇が相場の重石となるなか小幅に高安まちまち 日本市場は円安を受けて上昇か
NYダウ: 24448.69 ▼14.25 (4/23)
NASDAQ: 7128.60 ▼17.53 (4/23)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
米国市場は引き続き長期金利の上昇が相場の重石となるなか小幅に高安まちまちとなりました。昼過ぎまで前日終値を挟んで揉み合っていたダウ平均は午後に入って売りが優勢となり一時134ドル安まで売られる場面もみられましたが、その後引けにかけて持ち直すと結局14ドル安の24,448ドルと4日続落となりました。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も17ポイント安の7,128ポイントと3日続落となっています。一方でS&P500株価指数は0.1ポイント高の2,670ポイントとほぼ横ばいとなりました。
2.経済指標等
3月の米中古住宅販売件数は年率換算で前月比1.1%増の560万戸となり市場予想を上回りました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち電気通信サービスやエネルギー、ヘルスケアなどの6業種が上げ、電気通信サービスは1%余り上昇しています。一方で情報技術や素材、生活必需品などの5業種が下げています。
4.個別銘柄動向
投資判断の引き上げを好感してメルク(MRK)が2%を上回る上昇となり、ダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなりました。また、スポーツ用品のアンダーアーマー(UAA)も投資判断と目標株価の引き上げを受けて4%近く上げています。一方で米政府がロシアのアルミ大手のルサールへの制裁を緩和したことでアルミ相場が下落したことから非鉄大手のアルコア(AA)が急落し13%を超える下落となっています。なお、取引終了後に市場予想を上回る決算を発表したグーグルの持ち株会社であるアルファベット(GOOGL)は時間外で大きく上昇する場面がみられました。
5.為替・金利等
長期金利は0.01%高い2.97%となりました。一時は2.99%まで上昇し3%に迫る場面もみられました。こうしたなかドル円は円安に振れ108円台後半で推移しています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
本日の日本市場は円安を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均がこのところ上値を押さえられてきた75日移動平均線(昨日時点で22,210円)を超えてくるような展開となるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)