マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)
- 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
- 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況
執筆者:マネックス証券 プロダクト部
米国市場は利益確定の売りで反落 日本市場は米国株安を受けて軟調なスタートか
NYダウ: 24834.41 ▼178.88 (5/22)
NASDAQ: 7378.46 ▼15.58 (5/22)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
米国市場は前日に大きく上げたボーイング(BA)やキャタピラー(CAT)などに利益確定の売りが出て反落しました。小幅に上昇して始まったダウ平均ですがまもなくして下落に転じその後も軟調に推移すると取引終盤にかけて下げ幅を大きく広げる展開となりました。引け間際に200ドル安余りまで売られる場面もみられたダウ平均は結局178ドル安の24,834ドルと3日ぶりの反落となりました。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も15ポイント安の7,378ポイントと反落となっています。
2.経済指標等
主要な経済指標の発表はありませんでした。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち7業種が下げました。そのなかでもエネルギーと資本財・サービスが1%を超える下落となったほか、素材も1%近く下げています。一方で金融や公益事業などの4業種が上げています。
4.個別銘柄動向
米中の貿易摩擦激化への懸念が後退したことで前日に大きく上げたボーイングやキャタピラーが利益確定の売りに押されました。ボーイングが2%を超える下落となりダウ平均構成銘柄で下落率トップとなったほか、キャタピラーも2%近く下げています。また、決算で1株利益が市場予想を下回った高級住宅建設のトール・ブラザーズ(TOL)が急落し10%近く下げています。一方で自社株買いを発表した半導体大手のマイクロン・テクノロジー(MU)が6%を上回る上昇となっています。ディスカウントストアのTJX(TJX)も決算で売上高が市場予想を上回ったことで3%以上上げています。
5.為替・金利等
長期金利は変わらずの3.06%となりました。ドル円は110円台後半で推移しています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
本日の日本市場は米国株安を受けて軟調なスタートが予想されます。短期的な過熱感も意識され利益確定の売りが出やすいなかで日経平均が下げ渋り底堅さをみせるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)