市況概況 - 朝 -

マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)

  • 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
  • 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況

執筆者:マネックス証券 プロダクト部

米国市場はイタリアの政局混乱への過度な懸念が後退し反発 日本市場は米国株高で上昇か

NYダウ: 24667.78  △306.33 (5/30)
NASDAQ: 7462.45  △65.86 (5/30)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
米国市場はイタリア国債の利回り上昇が一服したことなどもあってイタリアの政局混乱への過度な懸念が後退し大きく反発しました。ダウ平均は106ドル高でスタートするとしばらくして上げ幅を大きく広げる展開となり、取引終盤には353ドル高まで買われる場面もありました。引けにかけてやや上げ幅を縮めたダウ平均ですが結局306ドル高の24,667ドルと4日ぶりに反発して取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も65ポイント高の7,462ポイントと反発しています。

2.経済指標等
1-3月期の米実質国内総生産(GDP)改定値は年率換算で前期比2.2%増と速報値の2.3%増から下方修正され市場予想も下回りました。また、5月の米ADP全米雇用リポートで民間部門雇用者数も前月比17万8000人増に止まり市場予想を下回りました。さらに米連邦準備理事会(FRB)は米地区連銀経済報告(ベージュブック)で米経済活動について穏やかなペースで拡大したとしています。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は11業種全てが上げました。そのなかでもエネルギーが3%を超える上昇となったほか、金融も2%近く上げています。

4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄はシスコシステムズ(CSCO)とアップル(AAPL)、ゼネラル・エレクトリック(GE)を除く27銘柄が上げました。そのなかでも原油価格の上昇や投資判断と目標株価の引き上げを受けてエクソンモービル(XOM)が4%近く上昇しダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなったほか、シェブロン(CVX)も3%余り上げました。また、前日に大きく下げたJPモルガン・チェース(JPM)も2%以上上昇しました。ダウ平均構成銘柄以外では、決算が市場予想を上回ったうえ通期の利益見通しを上方修正したスポーツ用品販売のディックス・スポーティング・グッズ(DKS)が急伸し26%近く上げました。一方で通期の業績予想が市場予想を下回った高級服飾のマイケル・コース(KORS)が急落し11%以上下げています。

5.為替・金利等
長期金利は0.07%高い2.85%となりました。ドル円は108円台後半で推移しています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
本日の日本市場は米国株高を受けて大きく上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が昨日に空けたマド(22,079円-22,240円)を埋めるような展開となるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)

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