マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)
- 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
- 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況
執筆者:マネックス証券 プロダクト部
米国市場は上昇 ダウ平均は節目の25,000ドルを回復 ナスダックは連日で史上最高値を更新 日本市場は米国株高で続伸か
NYダウ: 25146.39 △346.41 (6/6)
NASDAQ: 7689.24 △51.38 (6/6)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
米国市場はボーイング(BA)の大幅高や金利上昇を受けて金融株が買われたことなどで上昇しました。54ドル高でスタートしたダウ平均は昼過ぎに240ドル高程度まで買われ節目の25,000ドルを回復すると一旦上値が伸び悩みましたが、取引終盤に一段高となり結局346ドル高の25,146ドルとほぼ高値引けで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も51ポイント高の7,689ポイントと4日続伸となり3日連続で史上最高値を更新しています。
2.経済指標等
4月の米貿易収支の赤字額は前月比2.1%減の461億9900万ドルとなり2017年9月以来7カ月ぶりの低水準でした。また、1-3月期の米労働生産性指数改定値は前四半期比0.4%上昇と速報値の0.7%上昇から下方修正され市場予想も下回りました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち10業種が上げ、素材と金融が2%近く上昇したほか、電気通信サービスとヘルスケア、一般消費財・サービスも1%以上上げています。一方で公益事業が2%を超える下落となっています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄は30銘柄中26銘柄が上げました。そのなかでもボーイングとダウ・デュポン(DWDP)が3%を超える上昇となったほか、長期金利の上昇を受けてJPモルガン・チェース(JPM)も2%上回る上昇となっています。また、キャタピラー(CAT)とビザ(V)も2%以上上げています。ダウ平均構成銘柄以外では電気自動車のテスラ(TSLA)が急伸し10%近く上げました。最高経営責任者(CEO)が株主総会で量産車「モデル3」の生産台数が月内にも目標とする週5000台に届く見通しだと言及したことが好感されました。宝飾品販売のシグネット・ジュエラーズ(SIG)も決算が市場予想を上回ったことで急伸し18%以上上げています。
5.為替・金利等
長期金利は欧州中央銀行(ECB)による金融政策の正常化観測を背景に欧州の金利が上昇するなか米国債にも売りが出て0.04%高い2.97%となりました。こうしたなかドル円はさらに円安となり110円台前半で推移しています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなかで日経平均が朝方の買い一巡後にさらに上値を伸ばすような展開をみせるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)