マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)
- 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
- 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況
執筆者:マネックス証券 プロダクト部
米国市場は様子見で小幅に高安まちまち ナスダックは史上最高値を更新 日本市場は小動きでのスタートか
NYダウ: 25320.73 ▼1.58 (6/12)
NASDAQ: 7703.79 △43.87 (6/12)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
米国市場は翌日に米FOMCの結果発表を控え様子見となるなか小幅に高安まちまちとなりました。前日終値を挟んで小幅に揉み合う展開が続いていたダウ平均は取引終盤に売りが優勢となり75ドル安まで売られる場面もありましたが、引けにかけて持ち直すと結局1ドル安の25,320ドルと5日ぶりに反落しほぼ横ばいで取引を終えています。一方でS&P500株価指数が4ポイント高の2,786ポイントと3日続伸となったほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も43ポイント高の7,703ポイントと3日続伸となりこちらは6日に付けた史上最高値を更新しています。
2.経済指標等
5月の米消費者物価指数(CPI)は前年同月比2.8%上昇し市場予想と一致しました。また、5月の米財政収支の赤字額は前月比66.0%増の1467億9600万ドルとなっています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち公益事業や情報技術、不動産などの6業種が上げ、公益事業は1%を超える上昇となりました。一方でエネルギーや金融などの5業種が下げています。
4.個別銘柄動向
量産車モデル3の増産を受けてアナリストが売上高見通しを引き上げたことで電気自動車のテスラ(TSLA)が3%を超える上昇となりました。また、目標株価の引き上げを好感しツイッター(TWTR)が5%近く上げています。アマゾン・ドット・コム(AMZN)との提携をさらに拡大すると発表した小売大手のシアーズ・ホールディングス(SHLD)も2%近く上げました。一方で米朝首脳会談を受けて地政学リスクがひとまず後退したとの見方から軍需関連株が売られ、ロッキード(LMT)やボーイング(BA)が軟調となったほか、巡航ミサイルのトマホークなどを製造するレイセオン(RTN)も3%近く下げています。
5.為替・金利等
長期金利は0.01%高い2.96%となりました。ドル円は110円台半ばで推移しています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
米国市場が小幅に高安まちまちとなったことから本日の日本市場は小動きでのスタートが予想されます。こうしたなか米FOMCの結果発表を控え日本市場も様子見となるのかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)