市況概況 - 朝 -

マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)

  • 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
  • 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況

執筆者:マネックス証券 プロダクト部

米国市場は米中貿易摩擦激化への懸念高まり下落 ダウ平均は287ドル安 日本市場は様子見でのスタートか

NYダウ: 24700.21  ▼287.26 (6/19)
NASDAQ: 7725.59  ▼21.44 (6/19)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
米国市場はトランプ米大統領が2000億ドル分の中国製品に10%の制裁関税を課すことを検討するよう米通商代表部に指示し、それに対して中国も報復措置を表明したことで米中貿易摩擦激化への懸念が高まり下落しました。223ドル安と大きく下げて始まったダウ平均はまもなくして419ドル安まで売られた後下げ幅を縮めたものの、その後も250ドルを上回る下げを続けると結局287ドル安の24,700ドルと6日続落となっています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も21ポイント安の7,725ポイントと反落となりました。

2.経済指標等
5月の米住宅着工件数は年率換算で前月比5.0%増の135万戸となり市場予想も上回りました。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち6業種が下げ、資本財・サービスが2%以上下落したほか、素材も2%近く下げています。一方で5業種が上げ、電気通信サービスと公益事業が1%を超える上昇となりました。

4.個別銘柄動向
米中貿易摩擦激化への懸念が高まるなかボーイング(BA)が4%近く下げ、ダウ平均を1銘柄で93ドル余り押し下げました。キャタピラー(CAT)も3%以上下落し、ダウ平均を37ドル近く押し下げています。また、投資判断の引き下げを嫌気して玩具のマテル(MAT)も4%近く下げています。一方で投資判断の引き上げを受けてベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)が2%を超える上昇となり、ダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなっています。動画配信のネットフリックス(NFLX)も目標株価の引き上げが相次いだことで4%近く上げ上場来高値を更新しています。さらに米国内の全店舗で処方箋薬の宅配サービスが可能になったと発表したドラッグストア大手のCVSヘルス(CVS)が4%以上上昇しています。

5.為替・金利等
長期金利は0.02%低い2.89%となりました。ドル円は110円近辺で推移しています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
米国市場が下落する一方で円高が一服となるなど強弱材料が入り混じるなかで本日の日本市場は様子見でのスタートが予想されます。こうしたなか本日もドル円の動向に神経質な展開となりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)

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