市況概況 - 朝 -

マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)

  • 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
  • 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況

執筆者:マネックス証券 プロダクト部

米国市場は米中貿易摩擦への懸念から下落 ダウ平均は196ドル安で8日続落 日本市場は米国株安と円高で下落か

NYダウ: 24461.70  ▼196.10 (6/21)
NASDAQ: 7712.95  ▼68.56 (6/21)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
米国市場は米中貿易摩擦を理由に独ダイムラーが2018年の業績見通しを下方修正したことで貿易摩擦への懸念が改めて意識され下落しました。小幅安でスタートしたダウ平均は200ドル安近くまで下落すると一旦下げ渋りましたが、戻りが鈍いなかで取引終盤に再び下げ幅を広げ引け間際には250ドル安余りまで売られました。引けにかけて小幅に下げ幅を縮めたダウ平均は結局196ドル安の24,461ドルと8日続落となっています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も68ポイント安の7,712ポイントと反落となりました。

2.経済指標等
6月の米フィラデルフィア連銀製造業景況指数は19.9と前月から低下し市場予想も下回りました。5月の米景気先行指標総合指数も前月比0.2%上昇に止まり市場予想を下回っています。一方で先週一週間の米新規失業保険申請件数は前週比3000件減の21万8000件と市場予想を上回る改善となりました。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち8業種が下げました。そのなかでもエネルギーが2%近く下落したほか、資本財・サービスと素材が1%前後の下げとなりました。一方で不動産と公益事業、生活必需品が上げています。

4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄は30銘柄中25銘柄が下げました。そのなかでも米中貿易摩擦への懸念からキャタピラー(CAT)が2%を超える下落となったほか、インテル(INTC)とシェブロン(CVX)も2%を上回る下落となっています。一方で投資判断の引き上げを受けてベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)が1%を超える上昇となっています。ダウ平均構成銘柄以外では、決算が市場予想を上回る増収増益となった外食大手のダーデン・レストランツ(DRI)が急伸し15%近く上げています。同じく決算が市場予想を上回ったスーパーのクローガー(KR)も急伸し10%近く上昇しました。アマゾン・ドット・コム(AMZN)やイーベイ(EBAY)は米最高裁がオンライン小売業者に売上税の徴収を義務付ける権限を州政府に与える判決を下したことで売られました。

5.為替・金利等
長期金利は0.05%低い2.89%となりました。ドル円は円高に振れ109円台後半で推移しています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
本日の日本市場は米国株安と円高で大きく下落してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均は一目均衡表の雲の上限(22,453円)がサポートとなるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)

バックナンバー


マネックスレポート一覧

当社の口座開設・維持費は無料です。口座開設にあたっては、「契約締結前交付書面」で内容をよくご確認ください。
当社は、本書の内容につき、その正確性や完全性について意見を表明し、また保証するものではございません。記載した情報、予想および判断は有価証券の購入、売却、デリバティブ取引、その他の取引を推奨し、勧誘するものではございません。過去の実績や予想・意見は、将来の結果を保証するものではございません。
提供する情報等は作成時現在のものであり、今後予告なしに変更または削除されることがございます。当社は本書の内容に依拠してお客様が取った行動の結果に対し責任を負うものではございません。投資にかかる最終決定は、お客様ご自身の判断と責任でなさるようお願いいたします。本書の内容に関する一切の権利は当社にありますので、当社の事前の書面による了解なしに転用・複製・配布することはできません。内容に関するご質問・ご照会等にはお応え致しかねますので、あらかじめご容赦ください。

利益相反に関する開示事項

当社は、契約に基づき、オリジナルレポートの提供を継続的に行うことに対する対価を契約先金融機関より包括的に得ておりますが、本レポートに対して個別に対価を得ているものではありません。レポート対象企業の選定は当社が独自の判断に基づき行っているものであり、契約先金融機関を含む第三者からの指定は一切受けておりません。レポート執筆者、ならびに当社と本レポートの対象会社との間には、利益相反の関係はありません。