市況概況 - 朝 -

マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)

  • 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
  • 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況

執筆者:マネックス証券 プロダクト部

米国市場は貿易摩擦が重石となる一方で金融株への買いが支えとなり小幅に高安まちまち 日本市場は円高一服で上昇か

NYダウ: 25044.29  ▼13.83 (7/23)
NASDAQ: 7841.87  △21.68 (7/23)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
米国市場は貿易摩擦への懸念が引き続き相場の重石となる一方で、長期金利の上昇を受けての金融株への買いが相場の支えとなるなか小幅に高安まちまちとなりました。朝方に75ドル安近くまで下落する場面もあったダウ平均ですが持ち直すと昼過ぎにプラスに転じその後は前日終値を挟んで小幅に揉み合う展開となりました。結局ダウ平均は13ドル安の25,044ドルと3日続落となっています。一方でS&P500株価指数が5ポイント高の2,806ポイントと3日ぶりに反発したほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も21ポイント高の7,841ポイントと4日ぶりに反発となりました。

2.経済指標等
6月の米中古住宅販売件数は年率換算で前月比0.6%減の538万戸となり市場予想も下回りました。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち公益事業や資本財・サービス、生活必需品などの8業種が下げました。一方で金融と情報技術、ヘルスケアが上げ、金融は1%を超える上昇となっています。

4.個別銘柄動向
長期金利の上昇を受けてJPモルガン・チェース(JPM)が2%近く上げダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなったうえ、ゴールドマン・サックス(GS)も1%近く上げました。一方で貿易摩擦が懸念されるなか海外売上比率が大きい銘柄に売りが目立ち、スリーエム(MMM)が1%を上回る下げとなりダウ平均構成銘柄で下落率トップとなったほか、ユナイテッド・テクノロジーズ(UTX)やボーイング(BA)も軟調でした。ダウ平均構成銘柄以外では、部品メーカーに一部代金の返納を要請していたと伝わり資金繰り悪化が懸念された電気自動車のテスラ(TSLA)が3%以上下げました。資源開発大手のハリバートン(HAL)も決算が市場予想並みに止まったことで利益確定の売りが出て8%余り下げました。玩具大手のハズブロ(HAS)は決算が市場予想を上回ったことで急伸し13%近く上げています。また、取引終了後に決算を発表したグーグルの持ち株会社アルファベット(GOOGL)は1株利益が市場予想を上回ったことから時間外で一段高となっています。

5.為替・金利等
長期金利は日銀が金融緩和策の修正を検討するとの観測で日本の長期金利が上昇した影響を受けて0.06%高い2.95%となりました。ドル円はやや円安に振れ111円台前半で推移しています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
本日の日本市場は円高一服で上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均はドル円の動向をにらみながらとなりそうで、節目の22,500円を試すような展開をみせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)

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