マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)
- 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
- 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況
執筆者:マネックス証券 プロダクト部
米国市場は高安まちまち ダウ平均は197ドル高と4日ぶりに反発 日本市場は堅調なスタートか
NYダウ: 25241.94 △197.65 (7/24)
NASDAQ: 7840.77 ▼1.11 (7/24)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
米国市場は高安まちまちとなりました。ユナイテッド・テクノロジーズ(UTX)などの好決算や中国政府が財政政策をさらに積極化させるとの方針を示したことを好感してダウ平均とS&P500株価指数は上昇したものの、主力ハイテク株の一角に売りが出たことでナスダック総合株価指数は小幅反落となりました。48ドル高でスタートしたダウ平均は昼過ぎに242ドル高まで買われると一旦上げ幅を110ドル高程度まで縮めましたが、引けにかけて持ち直すと197ドル高の25,241ドルと4日ぶりに反発して取引を終えています。また、S&P500株価指数も13ポイント高の2,820ポイントと続伸となりました。一方でハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は1ポイント安の7,840ポイントとほぼ横ばいとなっています。
2.経済指標等
7月の米製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値は55.5となり市場予想を上回りました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち9業種が上げ、電気通信サービスとエネルギー、素材が1%を超える上昇となったほか、ヘルスケアも1%近く上げました。一方で不動産と一般消費財・サービスが下げています。
4.個別銘柄動向
決算で売上高と1株利益が市場予想を上回ったユナイテッド・テクノロジーズが4%近く上昇しダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなりました。また、同じく決算で売上高と1株利益が市場予想を上回ったベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)も1%を超える上昇となったほか、決算で1株利益が市場予想を上回ったスリーエム(MMM)も1%近く上げています。さらに原油高を受けてシェブロン(CVX)とエクソンモービル(XOM)も2%前後の上昇となっています。ダウ平均構成銘柄以外では、決算で売上高と1株利益が市場予想を上回ったグーグルの持ち株会社アルファベット(GOOGL)が4%近く上げ上場来高値を更新しています。製薬のイーライリリー(LLY)も決算で売上高と1株利益が市場予想を上回ったことで5%上昇しました。一方でスペインに欧州初の制作拠点を建設していると発表したネットフリックス(NFLX)が投資拡大による財務負担が警戒され1%を超える下落となっています。医療保険のセンティーン(CNC)は決算が市場予想を上回ったものの材料出尽くしで利益確定の売りに押され4%を上回る下げとなりました。
5.為替・金利等
長期金利は変わらずの2.95%となりました。ドル円は111円台前半で推移しています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
本日の日本市場は米国市場でダウ平均が200ドル近い上昇となったことから堅調なスタートが予想されます。こうしたなかで日経平均が一目均衡表の雲の上限(22,568円)を抜くことができるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)