マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)
- 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
- 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況
執筆者:マネックス証券 プロダクト部
米国市場は米国市場は高安まちまち フェイスブックの急落でナスダックは大幅安 日本市場は堅調なスタートか
NYダウ: 25527.07 △112.97 (7/26)
NASDAQ: 7852.19 ▼80.05 (7/26)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
米国市場は高安まちまちとなりました。米欧貿易摩擦の懸念後退が引き続き好感されたダウ平均は3日続伸となったものの、フェイスブックの急落が重石となったS&P500株価指数とナスダック総合株価指数は反落となりました。54ドル高でスタートしたダウ平均は一時173ドル高まで買われるなど一日を通して堅調に推移すると結局112ドル高の25,527ドルで取引を終えています。一方でS&P500株価指数が8ポイント安の2,837ポイントと4日ぶりの反落となったほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も80ポイント安の7,852ポイントと大幅反落となっています。
2.経済指標等
先週一週間の米新規失業保険申請件数は前週比9000件増の21万7000件となり市場予想を上回る悪化となりました。また、6月の米耐久財受注額は前月比1.0%増に止まり市場予想を下回りました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち7業種が上げ、公益事業とエネルギーが1%前後の上昇となりました。一方で4業種が下げ、情報技術が1%以上下げています。
4.個別銘柄動向
決算で売上高が市場予想を下回ったことなどで目標株価の引き下げが相次いだフェイスブック(FB)が急落し19%近く下げました。バイオジェン(BIIB)もエーザイ(4523)と共同開発しているアルツハイマー型認知症治療薬の臨床試験結果について有効性に不透明感があるとの見方から急落し10%余り下げています。マスターカード(MA)も通期で営業経費が増えるとの見通しを示したことで3%以上下落しました。一方でオランダ半導体大手の買収を断念すると発表し、その資金で自社株買いを行うと発表したクアルコム(QCOM)が7%高となりました。決算で売上高や1株利益が市場予想を上回ったアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)も14%を超える上昇となっています。さらに決算で1株利益が市場予想を上回ったCATVのコムキャスト(CMCSA)や菓子大手のモンデリーズ・インターナショナル(MDLZ)も4%前後の上昇となっています。また、アマゾン・ドット・コム(AMZN)は取引終了後に発表した決算が最高益となったことから時間外で大幅高となっていますが、半導体大手のインテル(INTC)は取引終了後に発表した決算でデータセンター向けの売上高が市場予想を下回ったことから時間外で大幅安となっています。
5.為替・金利等
長期金利は変わらずの2.97%となりました。ドル円は111円台前半で推移しています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
本日の日本市場は円安を受けて堅調なスタートが予想されます。来週にかけて数多くの重要イベントを控え様子見となりやすいなかで日経平均がどこまで上値をのばせるのかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)