市況概況 - 朝 -

マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)

  • 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
  • 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況

執筆者:マネックス証券 プロダクト部

米国市場は小幅に下落 アマゾンが一時1兆ドル超え 日本市場は小動きでのスタートか

NYダウ: 25952.48  ▼12.34 (9/4)
NASDAQ: 8091.25  ▼18.29 (9/4)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
米国市場は良好な経済指標が相場の支えとなる一方で、新興国通貨の下落や通商政策への警戒感が相場の重石となり小幅に下落しました。取引開始後まもなくして160ドル安近くまで売られたダウ平均は一旦30ドル安程度まで切り返しましたが、再び下げ幅を広げると昼過ぎには140ドル安余りまで下落しました。その後朝方の安値を割り込むことなく下げ渋ったことで持ち直したダウ平均は取引終盤にプラスとなる場面もみられました。しかし、前日終値をわずかに上回ったところで上値を押さえられると結局12ドル安の25,952ドルと3日続落となっています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も18ポイント安の8,091ポイントと反落となっています。

2.経済指標等
8月の米ISM製造業景況感指数は61.3と前月から上昇し2004年5月以来の高水準となり市場予想も上回りました。一方で7月の米建設支出は前月比0.1%増に止まり市場予想を下回っています。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち電気通信サービスや不動産、素材などの8業種が下げ、電気通信サービスは1%を超える下落となりました。一方で公益事業と金融、一般消費財・サービスの3業種が上げています。

4.個別銘柄動向
アマゾン・ドット・コム(AMZN)が1%超える上昇となり上場来高値を更新しました。一時2%近く上昇し時価総額がアップル(AAPL)に次いで1兆ドル超えとなる場面がみられました。また、目標株価の引き上げを受けて半導体のアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)が急伸し11%以上上げました。さらに強気の投資判断を受けて百貨店のノードストローム(JWN)が3%を超える上昇となっています。一方でプロフットボールリーグ(NFL)の試合前の国歌斉唱時に起立を拒否してリーグから問題視された選手を広告に起用することを明らかにしたナイキ(NKE)が3%以上下げ、ダウ平均構成銘柄で下落率トップとなっています。フェイスブック(FB)も投資判断と目標株価の引き下げを受けて2%以上下げました。電気自動車のテスラ(TSLA)も弱気の投資判断と目標株価を嫌気して4%を超える下落となっています。

5.為替・金利等
長期金利は0.04%高い2.90%となりました。ドル円は111円台前半で推移しています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
米国市場が小幅に下落する一方でドル円がやや円安となっていることから本日の日本市場は小動きでのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均はドル円などの動向をにらみながらの展開となりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)

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