市況概況 - 朝 -

マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)

  • 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
  • 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況

執筆者:マネックス証券 プロダクト部

米国市場は小幅に高安まちまち 日本市場は堅調なスタートか

NYダウ: 25857.07  ▼59.47 (9/10)
NASDAQ: 7924.16  △21.62 (9/10)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
米国市場は米中貿易摩擦への警戒感が引き続き相場の重石となるなか小幅に高安まちまちとなりました。取引開始直後に123ドル高まで買われるなど上昇して始まったダウ平均は徐々に上げ幅を縮めると昼前にマイナスに転じましたが、下げ渋ったことで取引終盤には再びプラス転じる場面もみられました。しかし、先週末終値を小幅に上回ったところで上値が押さえられると引けにかけてやや下げ幅を広げ結局59ドル安の25,857ドルと安値圏で取引を終え続落となっています。一方でS&P500株価指数が5ポイント高の2,877ポイントと5日ぶりに反発したほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も21ポイント高の7,924ポイントとこちらも5日ぶりの反発となりました。

2.経済指標等
7月の米消費者信用残高は前月比166億4039万ドル増となり市場予想を上回りました。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち公益事業や不動産、資本財・サービスなどの8業種が上げました。一方でヘルスケアと金融、エネルギーの3業種が下げています。

4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄では、9月最初の週末のオンライン販売が前年比で31%増えたと伝わったナイキ(NKE)が2%以上上げ、ダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなりました。東海岸南部に大型ハリケーンが接近するなか住宅の補修需要を見込んだ買いでホーム・デポ(HD)も2%を超える上昇となっています。一方で投資判断の引き下げを受けてとユナイテッドヘルス・グループ(UNH)が3%以上下げダウ平均構成銘柄で下落率トップとなったほか、米中貿易摩擦への警戒感からボーイング(BA)も2%を超える下落となり、ユナイテッドヘルス・グループとボーイングの2銘柄でダウ平均を100ドル以上押し下げています。ダウ平均構成銘柄以外では、投資判断の引き上げを受けてスポーツ用品のフットロッカー(FL)が5%高となっています。また、デスクトップやノート型のパソコン向けなどでシェアを伸ばしているとの指摘を受けてアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)が急伸し9%を超える上昇となりました。アリババ集団(BABA)は創業者のジャック・マー氏が来年9月10日付で会長を退任すると発表したことで4%近く下げています。

5.為替・金利等
長期金利は0.01%低い2.93%となりました。ドル円は111円台前半で推移しています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
本日の日本市場はドル円がやや円安となっていることもあって堅調なスタートが予想されます。こうしたなかで日経平均が200日移動平均線(昨日時点で22,412円)を回復できるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)

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