市況概況 - 朝 -

マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)

  • 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
  • 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況

執筆者:マネックス証券 プロダクト部

米国市場は新興国経済への懸念が後退し上昇 日本市場は3カ月に一度のメジャーSQ

NYダウ: 26145.99  △147.07 (9/13)
NASDAQ: 8013.71  △59.48 (9/13)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
米国市場はトルコ中央銀行の大幅利上げでトルコリラが急伸したことで新興国経済への懸念が後退したことや、米中貿易協議進展への期待などから上昇しました。ダウ平均は85ドル高でスタートし192ドル高まで買われた後昼前に一旦70ドル高まで上げ幅を縮めましたが、午後に入って持ち直し上げ幅を再び三桁に広げると結局147ドル高の26,145ドルと3日続伸となっています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も59ポイント高の8,013ポイントと反発し節目の8,000ポイントを回復しています。

2.経済指標等
先週一週間の米新規失業保険申請件数は前週比1000件減の20万4000件と悪化を見込んでいた市場予想に反して改善し1969年12月以来の低水準となりました。一方で8月の米消費者物価指数(CPI)は前年同月比2.7%上昇しましたが市場予想を下回りました。8月の米財政収支は2140億ドルの赤字となっています。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち9業種が上げ、情報技術とヘルスケアが1%を超える上昇となりました。一方で生活必需品と金融が下げています。

4.個別銘柄動向
前日に新型iPhoneを発表したアップル(AAPL)が目標株価の引き上げが相次いだことで2%以上上昇しダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなりました。また、160億ドルの自社株買いを開始した半導体大手のクアルコム(QCOM)も4%近く上げています。インテル(INTC)も投資判断の引き上げを受けて1%以上上げました。一方でスーパー大手のクローガー(KR)が決算で売上高が市場予想に届かなかったことで急落し10%近く下げました。物流大手のUPS(UPS)も公表した経営改革案が物足りないと受け止められ3%近く下げています。

5.為替・金利等
長期金利は0.01%高い2.97%となりました。ドル円はトルコリラの急伸で投資家心理が改善し円安となりました。朝方は111円90銭台で推移しています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
本日の日本市場は米国株高と円安を受けて上昇してのスタートが予想されます。本日は3カ月に一度のメジャーSQですが、SQ通過後の日経平均が節目の23,000円を試すような動きをみせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)

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