マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)
- 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
- 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況
執筆者:マネックス証券 プロダクト部
米国市場はダウ平均とS&P500株価指数が揃って史上最高値を更新 日本市場は米国株高で上昇か
NYダウ: 26656.98 △251.22 (9/20)
NASDAQ: 8028.23 △78.19 (9/20)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
米国市場は米中貿易摩擦への過度な懸念が後退したことを引き続き好感して上昇し、ダウ平均とS&P500株価指数が揃って史上最高値を更新しました。ダウ平均は取引開始直後に250ドル高近くまで上昇した後一旦170ドル高程度まで上げ幅を縮めましたが、まもなくして切り返すとその後は上げ幅を広げる展開となりました。取引終盤に290ドル高余りまで上昇したダウ平均は結局251ドル高の26,656ドルと3日続伸となり、1月26日に付けた史上最高値(26,616ドル)をおよそ8カ月ぶりに更新して取引を終えています。また、S&P500株価指数も22ポイント高の2,930ポイントと3日続伸となり8月29日に付けた史上最高値(2,914ポイント)をこちらも更新しています。さらにハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も78ポイント高の8,028ポイントと反発しました。
2.経済指標等
先週一週間の米新規失業保険申請件数は前週比3000件減の20万1000件と1969年11月以来の低水準となり悪化すると見込んでいた市場予想に反して改善しました。また、9月の米フィラデルフィア連銀製造業景況指数は22.9と前月から上昇し市場予想も上回りました。一方で8月の米景気先行指標総合指数は前月比0.4%上昇に止まり市場予想を下回りました。8月の米中古住宅販売件数も年率換算で前月比変わらずの534万戸に止まり市場予想を下回っています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうちエネルギーを除く10業種が上げました。そのなかでも情報技術と生活必需品、素材が1%を超える上昇となったほか、ヘルスケアも1%近く上げています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄はホームデポ(HD)とシェブロン(CVX)を除く28銘柄が上げました。そのなかでもインテル(INTC)とウォルグリーン・ブーツ・アライアンス(WBA)、キャタピラー(CAT)が2%を超える上昇となったほか、ダウ・デュポン(DWDP)も2%近く上げました。ダウ平均構成銘柄以外では、コスト削減策の一環として世界の総従業員の3%に相当する約400人を削減すると発表したスポーツ衣料・用品のアンダーアーマー(UA)が5%高となりました。また、投資判断の引き上げを受けてメディア大手のバイアコム(VIAB)も3%以上上げています。一方で目標株価の引き下げを受けてゼネラル・エレクトリック(GE)が3%以上下げました。画像処理半導体のエヌビディア(NVDA)も新製品に対する評価が低く2%余り下げています。
5.為替・金利等
長期金利は変わらずの3.06%となりました。ドル円は112円台半ば近辺で推移しています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が朝方の買い一巡後にさらに上値を伸ばし、節目の24,000円を試すような展開をみせるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)