マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)
- 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
- 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況
執筆者:マネックス証券 プロダクト部
米国市場は主力ハイテク株への買いを支えに反発 日本市場は米国株高と円安で上昇か
NYダウ: 26439.93 △54.65 (9/27)
NASDAQ: 8041.97 △51.60 (9/27)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
米国市場は主力ハイテク株への買いを支えに反発しました。32ドル高でスタートしたダウ平均は昼過ぎに171ドル高まで上昇した後上げ幅を縮めましたが結局54ドル高の26,439ドルで取引を終え4日ぶりに反発しています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も51ポイント高の8,041ポイントと反発しました。
2.経済指標等
先週一週間の米新規失業保険申請件数は前週比1万2000件増の21万4000件となり市場予想を上回る悪化となりました。また、8月の米耐久財受注額は前月比4.5%増と市場予想を上回りましたが、民間設備投資の先行指標とされる非国防資本財から航空機を除くコア資本財の受注は前月比0.5%減となり増加を見込んでいた市場予想を下回っています。さらに4-6月期の米実質国内総生産(GDP)確定値は改定値と変わらずの年率換算で前期比4.2%増となり市場予想と一致しました。8月の米中古住宅販売仮契約指数は前月比1.8%低下となっています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち公益事業や通信サービス、情報技術など8業種が上げ、公益事業は1%近く上昇しました。一方で素材と金融、生活必需品が下げ、素材は1%近く下落しています。
4.個別銘柄動向
アップル(AAPL)が強気の投資判断を受けて2%余り上げダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなり、1銘柄でダウ平均を30ドル余り押し上げました。また、アマゾン・ドット・コム(AMZN)も目標株価の引き上げを好感して2%近く上げたうえ、アップルとアマゾン・ドット・コムの上昇を受けてグーグルの持ち株会社のアルファベット(GOOGL)やフェイスブック(FB)、ネットフリックス(NFLX)なども堅調でした。一方で決算で売上高と1株利益が市場予想を下回った食品のコナグラ・ブランズ(CAG)が8%以上下げたほか、クルーズ船大手のカーニバル(CCL)も業績予想が市場予想を下回ったことで5%近く下落しています。
5.為替・金利等
長期金利は変わらずの3.05%となりました。ドル円は円安となり113円台前半で推移しています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
本日の日本市場は米国株高と円安を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の24,000円を超えてどこまで上値を伸ばせるかがポイントとなりそうで、1月23日に付けた年初来高値(24,124円)を試すような動きをみせるか注目されます。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)