マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)
- 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
- 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況
執筆者:マネックス証券 プロダクト部
米国市場はアジアや欧州市場の株高を受けて反発 日本市場は小動きでのスタートか
NYダウ: 17500.94 △65.54 (5/20)
NASDAQ: 4769.56 △57.03 (5/20)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
先週末の米国市場はアジアや欧州市場の株高を受けて反発しました。午前中に上げ幅を広げ昼前に140ドル高近くまで上昇したダウ平均は、午後に徐々に上げ幅を縮めると結局65ドル高の17,500ドルと4日ぶりに反発して取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は半導体関連株の上昇を受けて57ポイント高の4,769ポイントと反発し1%を超える上昇となっています。
2.経済指標等
4月の米中古住宅販売件数は年率換算で前月比1.7%増の545万戸となり市場予想を上回っています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全10業種のうち生活必需品を除く9業種が上げました。なかでも情報技術が1%を超える上昇となったほか、ヘルスケアも1%近く上げています。
4.個別銘柄動向
決算で1株利益が市場予想を上回った半導体製造装置大手のアプライドマテリアルズ(AMAT)が14%近く上昇しました。また、アプライドマテリアルズの急伸を受けてインテル(INTC)やマイクロン・テクノロジー(MU)など半導体関連株に買いが広がました。また、決算は減収減益ながら低価格衣料品店「オールドネイビー」の75店舗を閉鎖する計画を示したギャップ(GPS)が経営合理化が進むとの期待から大幅高となっています。一方で決算が減収減益で、売上高見通しが市場の予想を下回った農機メーカーのディア(DE)や、決算で売上高が市場の期待に届かなかったスポーツ用品・衣料小売りのフットロッカー(FL)が大きく下げています。
5.為替・金利等
長期金利は0.01%低い1.84%となりました。ドル円は引き続きFRBによる早期の利上げが意識されるなか一時110円台半ばまで円安が進む場面もみられました。朝方は110円台前半での推移となっています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
先週末の米国市場でダウ平均は65ドル高となったものの、先週末の日経平均が先行する格好で上昇していることから本日の日本市場は小動きでのスタートが予想されます。週後半に伊勢志摩サミットを控え政策期待も高まりやすいなか25日移動平均線(先週末時点で16,705円)をサポートに4月25日の高値から5月2日の安値までの下げに対する半値戻し(16,794円)の水準を試すような展開となるかが注目されます。
(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)