今週の注目ポイント (原則月曜日更新)
世界最大の市場で、世界経済に大きな影響を及ぼす米国のレポートを週刊でお届けします。
執筆者:マネックス証券 プロダクト部
2万ドル到達するかが焦点
先週の米国株式市場-ダウ平均はクリスマス休暇明けで閑散取引のなか反落-
<先週の概況>
先週の米国市場は、ダウ平均が週間で171ドル安と下落し8週ぶりに反落しました。26日がクリスマスの振替休日で休場となるなど取引参加者が少ないなか買いが入りづらく、28日から30日まで3日続落しました。なお、週明け3日のダウ平均は119ドル高の1万9881ドルと4日ぶりに反発しています。
米国株式市場バリュエーション
業種別リターン
ダウ平均採用銘柄 週間騰落率ランキング
<上昇>
ダウ平均を構成する30銘柄のうち上昇したのはトラベラーズ(TRV)のみでした。
<下落>
幅広い銘柄に売りが出てナイキ(NKE)、デュポン(DD)の2銘柄は2%超下落しました。その他にもインテル(INTC)、ユナイテッドヘルスグループ(UNH)、マイクロソフト(MSFT)、キャタピラー(CAT)の4社は1%台後半の下げとなっています。
先週発表された主な経済指標
カンファレンスボード消費者信頼感指数 12月 113.7 市場予想 109 前月 109.4
27日に発表された12月のカンファレンスボード消費者信頼感指数は113.7と市場予想を上回って前月から改善しました。同指数は2001年8月以来15年4ヶ月ぶりの高水準となり、消費者センチメントが非常に良好なことを示唆する結果となりました。
今後発表される主な経済指標
12月 雇用統計
非農業部門雇用者数(前月差) 市場予想 +17.8万人 前月 +17.8万人
失業率 市場予想 4.7% 前月 4.6%
6日に12月分の雇用統計が発表されます。12月の連邦公開市場委員会(FOMC)では2017年に3回の利上げが行われることが示唆されました。実際の利上げペースを決めるのはむろん経済状況次第となりますが、引き続きその判断を行ううえで雇用統計は最重要経済指標の1つになるとみられます。非農業部門雇用者数は前月から17.8万人増と堅調な伸びが見込まれています。また、失業率は小幅な悪化が予想されています。
マーケットビュー
―2万ドル到達するかが焦点―
先週の米国市場でダウ平均は8日ぶりに反落しました。クリスマス休暇明けとあって積極的な買いが入りづらかったようです。ただ、週明け3日のダウ平均は反発しています。
目先の注目点はダウ平均の2万ドル到達ということになるでしょう。今週は月初とあって様々な重要経済指標が発表されます。既に発表されたISM製造業指数のほか、ISM非製造業景況指数、新車販売台数、雇用統計などです。これらの指標が堅調であれば、改めて景気拡大期待が高まり2万ドルの大台到達の可能性も高まるとみられます。
フィナンシャル・インテリジェンス部 益嶋 裕
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