米国マーケットの最前線

米国マーケットの最前線-経済動向から日本への影響まで-(随時更新)

世界一の規模を誇る米国マーケット。経済動向や注目トピックの解説、そして日本に与える影響まで踏み込んだ旬な情報をお届けいたします。

執筆者:マネックス証券 プロダクト部

雇用統計直前レポート

ADP雇用統計(前月差)    11月 +21.6万人 市場予想 +17.0万人 前月 +11.9万人
(予想)非農業部門雇用者数(前月差) 11月 市場予想 +18.0万人 前月 +16.1万人
(予想)平均時給 (前年比)   11月 市場予想 +2.8% 前月 +2.8%
ISM製造業景況感指数   11月 53.2 市場予想 52.5 前月 51.9

利上げが有力視されるFOMC前最後の雇用統計

本日(7日)日本時間22時半に11月分の米雇用統計が発表される。12月13日・14日に開催される連邦公開市場委員会(FOMC)前最後の雇用統計となる。結論から言えば、雇用統計でよほどの波乱がなければ今月のFOMCで利上げは決定されるだろう。よほどの波乱とは、例えば非農業部門雇用者数が増加どころか減少するなどの極端なネガティブ・サプライズだが、後述するようにその可能性は低いとみられる。

11月分の雇用統計は堅調な内容になると予想されている。雇用統計の先行指標であるADP雇用統計は、民間部門の雇用者数が前月から21.6万人増と市場予想を大きく上回った。ただし、10月分は14.7万人増から11.9万人増に下方修正された。3ヶ月平均は17.7万人増、今年に入っての平均は17.6万人増と堅調なトレンドを保っている。また、労働市場の先行指標である新規失業保険申請件数が改善傾向を続けていることからも、米労働市場は改善を続けていると判断して良いだろう(グラフ参照)。

マネックス証券では米労働市場の堅調なトレンドは崩れていないと判断し、11月の非農業部門雇用者数は市場予想同様18万人増程度になるのではないかと考えている。

改善継続のISM製造業指数

1日に発表された11月のISM製造業指数は53.2と前月の51.9から改善し、市場予想を上回った。同指数の前月からの改善は3ヶ月連続で、製造業の景況感底打ち機運が高まっている。指数の内訳をみるとヘッドラインを構成する5項目のうち、新規受注、生産、在庫、入荷遅延の4項目が改善と内容的にもしっかりしたものだった。雇用は小幅に前月から低下している(グラフ参照)。

筆者は大幅なドル高が進行していることが今後米製造業の景況感を悪化させるのではないかと懸念している。ただ、現時点ではトランプ氏の経済政策への期待が上回っているのか、その影響は出てきていないようだ。

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