シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之が日本企業の決算内容や業界分析等を分かりやすく解説します。
【決算メモ】リンガーハット(8200)
国産野菜使用への取り組みが支持され増益
7日に発表されたリンガーハットの2016年2月期は前期比7.8%の増収、同26.4%の営業増益となり、いずれも計画を上回って過去最高となりました。既存店売上高が前年比2.5%増(リンガーハット1.8%増、浜勝4.7%増)と前年を上回ったほか、価格改定効果により粗利益率が0.6ポイント改善したことで販管費の増加を吸収し増収増益を確保しました。
リンガーハットでは2013年から始めた国産野菜使用の取り組みが支持されています。「野菜たっぷりシリーズ」の割合が上昇傾向にあり、今では4人に1人が同シリーズを注文するまでになっています。こうしたなかリンガーハットは現在4割を占めるまでになっているフードコート中心に出店を進める計画です。
2017年2月期は前期比3.3%の増収、同9.4%の営業増益の見通しです。その前提となる既存店売上高は前年比0.6%減(リンガーハット1.1%減、浜勝0.7%増)と保守的な計画で、今期は積極的な出店で増益を確保し、コストを絞ることによって引き続き増益を達成する見通しとなっています。
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