シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之が日本企業の決算内容や業界分析等を分かりやすく解説します。
【決算メモ】ホシザキ(6465)
円高で通期の売上高を下方修正
ホシザキが8日に発表した上期(1-6月期)の決算は、売上高が前年同期比5.0%増収、営業利益が同16.87%増益と増収増益となりました。売上高は、国内が戦略商品の伸びなどで5.9%増、海外も円高による目減り39億円を吸収して3.1%増(現地通貨ベースでは11.9%増)となったことで1374億円とほぼ計画通りの着地となりました。
営業利益はトップラインの堅調な伸びに加えて、原価低減による粗利益率の上昇や販管費の削減などで円高によるマイナス影響6億円弱をカバーし、従来の計画の191億円を上回る209億円での着地となっています。ただ、経常利益は円高で外貨預金など保有外貨の円換算評価による為替差損約60億円を計上したことで19.3%の大幅な減益となっています。
通期の通期の営業利益は従来計画の前期比7.8%増の342億円が据え置きとなりましたが、売上高はドル円の下期の想定レートを118円から104円に見直したことで、2715億円から1.9%増の2650億円へと下方修正されました。ただ、大手フードチェーンの設備投資にやや陰りがみられるとの認識のなかで国内の売上高が引き上げられていることから計画達成がやや懸念されます。
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