シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之が日本企業の決算内容や業界分析等を分かりやすく解説します。
【決算メモ】ピジョン(7956)
上期落ち込んだ中国は足元で回復
ピジョンが5日に発表した上期(2-7月期)決算は、売上高が前年同期比0.5%減収の463億円、営業利益が同0.6%増益の78億円となりました。円高を受けて海外が減収減益となり売上高、営業利益とも伸び悩みましたが、国内が増収増益と健闘し社内計画はクリアしています。
国内事業は25億円近い増収となりました。このうちインバウンドによる増収が15億円程度とピジョンでは推計しています。欠品を起こさないようにすることなどでインバウンド需要を積極的に取り込んだことからインバウンド売上げは前上期の9億円から24億円へと拡大しています。
上期の中国での売り上げは現地通貨ベースで5.7%減収となりました。しかし、これは前上期の水準が高かったためで、足元までの累計では前期を10%程度上回る水準まで上昇してきているようです。このため通期でも現地通貨ベースで11%増収を見込んでいます。
2017年8月に会社設立60周年を迎えることからピジョンでは決算発表にあわせて記念配当6円を実施し年間配当を前期の42円から50円へと引き上げると発表しました。そしてこの記念配当6円に関してピジョンでは、普通配当として来期も残す予定だとしています。
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