日本株銘柄フォーカス

マーケット・アナリスト兼インベストメント・アドバイザー 益嶋 裕が様々な角度から焦点をあてて日本企業を紹介していきます。

益嶋 裕 プロフィール

藤井聡太四段のように連勝街道を突き進んでいる銘柄は?

輝かしき藤井聡太四段の29連勝

昨日6月26日に将棋の藤井聡太四段がデビューから無敗で公式戦29連勝を達成した。ものすごい記録なのであろう想像はつくが、筆者は将棋に対しての造詣が深いわけではないのでどのくらいのすごさなのかがよくわからなかった。幸いにしてマネックス証券には2010年に青森県の将棋大会でグランドチャンピオンになった和田という者がいるので、昼休みに藤井四段のすごさを聞いた。

益嶋「藤井四段が29連勝したみたいですが、これってすごいことなんですよね?」
和田「すごいなんてものじゃない。歴代1位の新記録だ。もちろんこれからの成長次第だが、彼は本当に歴史上最強の指し手になる可能性を秘めている。」
益嶋「おお、それはすごい・・・。どのあたりが強い部分なんですか?」
和田「まず、戦法の選び方が非常に優れている。企業で言うところの事業戦略が優れているということだ。そして、彼には序盤・中盤・終盤とスキがない。競合他社に付け入るスキを与えない完璧な戦いぶりだ。」
益嶋「インタビューの様子も非常に落ち着いていて14歳とは思えませんよね。」
和田「あの年にして心技体がある程度完成されているのだろう。末恐ろしい。」

 というわけで、将棋に精通した人から見れば見るほど藤井四段の才能や強さはものすごいものであるようだ。本日の銘柄フォーカスでは、藤井四段が29連勝の新記録を作ったということで、同じように連勝街道を突き進んでいる銘柄をご紹介したい。企業活動においては売上高を増やすこと、そして利益を増やすことが1つの目標となる。その意味で、連続で増収増益記録を作っている銘柄をご紹介したい。

29四半期連続で増収増益を達成した1つの銘柄とは?

具体的には以下の条件でスクリーニングを行った。
・東証1部、東証2部、マザーズ、ジャスダックいずれかに上場
・過去29四半期の前年同期比増収率・増益率を取得可能
・金融を除く
・四半期ベースで見て前年同期比で売上高または営業利益、またはその両方が増加している銘柄

藤井四段の連勝記録にちなんで、直近の四半期まで29四半期以上連続で増収増益を続けている銘柄を探したところ、それはたった1銘柄のみだった。エムスリー(2413)である。なお、エムスリーは48四半期連続で増収増益を達成している。

6月26日時点の各種指標
株価3,285円 予想PER 57.5倍 PBR 15.9倍 予想1株当たり配当 未定 予想配当利回り 未定
(出所)6月26日時点のQUICKデータより

なお、増収増益を29回達成していたのはエムスリーのみであったが、29回の増収のみであればエムスリーを入れて54銘柄、増益のみであればエムスリーの他にもう1銘柄あった。それぞれ表2・表3のとおりである。
※決算期や決算発表形式の変更等により実質的には増収または増益でも、増収や増益として扱われていない場合がございます。また、表2に掲載している銘柄には29四半期よりも長期間増収を達成している銘柄も含まれており、表3のオービックは36四半期連続で増益を達成しています。



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