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◆先週金曜は、米住宅着工件数の予想比上振れを受けたユーロと豪ドルの対米ドルでの続落が特徴的だった。他方で、ドル/円は米経済指標の上振れにも拘らず上昇トレンドが強まらず124円台での上値の重さを意識させる動きだった。
◆本邦休場の20日は、アジア時間に金価格が急落、原油価格も下落傾向が続いたことから豪ドルが連れ安となった。他方、Fed高官のややタカ派的な発言もあって、米利回り上昇と共に米ドルが総じて強含みで推移、ドル/円は一時124.38円へ小幅続伸した。
◆本日は、RBA7月理事会議事要旨程度しか材料がない中で、金や原油などコモディティ価格の軟調を睨みつつ対価として米ドルの強含み傾向が続きそうだ。
◆ドル/円は、黒田日銀総裁の円安牽制が聞かれた124円台半ばを上抜けできるかが注目となる。
資源安、米ドル高基調の中、Key首相の奇異な発言でNZドルは反発
ドル/円は、先週金曜は前日までのドル高地合いが続いたことから、東京時間朝方に一時124.23円へ続伸・じり高となった。但しその後は、本邦当局からの円安牽制リスクが意識されたためか上昇が一服、欧州時間にかけては一時124円割れとなった。NY時間入り後発表の米経済指標はまちまちで、住宅着工件数は117.4万件と市場予想を上回り米中長期債利回りの上昇とドル買いに繋がったが、同時発表のコアCPIは前年比+1.8%と前月から伸び率が高まったが予想通り、その後発表のミシガン大消費者信頼感速報は93.3と前月および市場予想(各々96.1、96.0)を各々下回ると小反落、結局124円丁度を挟んだ狭いレンジでの横ばい推移となった。
本邦休場の20日は、欧州時間入り後に米中長期債利回りの上昇と共にじり高となり、一時124.38円へ小幅高となった。金や原油などコモディティ価格が総じて下落する中で、対価として米ドルが全般的に上昇傾向だったほか、Bullardセントルイス連銀総裁(投票権なし)が9月FOMCでの利上げ確率は五部五部、と発言したことも、然程強いタカ派コメントではなかったが米利回りとドルの上昇要因として捉えられたようだ。
ユーロ/ドルは、先週金曜は米住宅着工件数の予想比上振れを受けたドル高もあって下落基調が続き、引けにかけて1.0829ドルへ続落した。そして20日には米利回り上昇の一方でドイツ10年債利回りは低下したことから、独米金利差縮小と共に続落、一時1.0809ドルと5月27日の直近安値(1.0819ドル)を下回り、今年4月24日以来の安値となった。
ユーロ/円も、先週金曜はユーロ/ドルと同様に135円丁度近辺から引けにかけて134.35円へ下落した後、週明け20日の早朝に一時134.33円へ小幅続落した。その後ドル/円の上昇と共に一時135円台へ反発したが、NY時間引けにかけては不歌旅134円台半ばへ反落している。
豪ドル/米ドルも、先週金曜は欧州時間から軟調となり、米住宅着工件数発表後に続落、一時0.7368ドルへ下落した。そして週明けに20日には、アジア時間に金価格急落に連れ安となり、一時0.7328ドルと、年初来安値を更新した。その後、アジア時間午後にはKeyニュージーランド首相がNZドルが想定以上に速く下落した、と述べたことからNZ当局がこれ以上のNZドル安を望まないのではとの懸念が広がりNZドルが急反発すると(NZドル/円は80.8円から一時81.91円へ急伸)、連れ高となり0.74ドル丁度手前まで反発したが、米利回り上昇や金価格の下落傾向を受けて0.73ドル台後半で軟調に推移している。
豪ドル/円も先週金曜にじり安基調となり、92円丁度近辺から91円台半ばへ下落した。そして週明け20日には金価格と共に続落、一時91円丁度へ下落した。但しその後は、NZドルにつれて反発したほか、米ドル/円のじり高も会って、91円台半ばへ反発して推移している。
きょうの高慢な偏見:ゴールドとゴードル
ドル/円は、材料が少ない中でコモディティ価格の軟調を睨みつつ、対価として米ドルの強含み傾向が続きそうだ。但しドル/円は、黒田日銀総裁の円安牽制が聞かれた124円台半ばを上抜けできるかが注目となり、アジア時間は上値が重く推移しそうだ。
ユーロ/ドルは、米ドル高やドイツ利回り低下傾向の中で、じり安基調が続きそうだ。20日にはギリシャで対ECB債務が返済され銀行が一部業務を再開するなどギリシャ懸念が後退する中で、ユーロ圏では利回り低下・株高・通貨安といった4月以前までのECB量的緩和推進下での「QEトレード」が再び意識されてきているようだ。
豪ドル/米ドルも金価格の続落リスクなど、コモディティ価格の軟調を睨みつつじり安が続きそうだ。材料面ではRBA7月理事会議事要旨があるが、特段目先の金融政策スタンスに関して目新しい内容が出てくる可能性は低そうだ。
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