投資情報

山本 雅文「FX戦略デイリー」

シニア・ストラテジスト 山本 雅文が国内外のファンダメンタルズ分析を基に、主に米ドル、ユーロ、豪ドル相場の先行き見通しを分かりやすく、かつ深く鋭く分析し予想するレポートです。
(毎営業日の朝更新)

[ プロフィール ]

シニア・ストラテジスト 山本 雅文のレポートは2015年10月30日をもって更新は終了しました。これまでご愛読いただきありがとうございました。

2015年07月24日

コモディティにらみ

<ポイント>
◆昨日はまちまちの展開で、ドル/円は124円丁度を挟んだ方向感のないもみ合いとなった一方、ユーロがギリシャ議会での改革案可決を好感してか上昇、豪ドルは原油続落につれて軟調推移となった。

◆本日は、中国CAIXIN製造業PMI速報、ユーロ圏コンポジットPMI、米新築住宅販売などしか予定されておらず、為替市場では引き続き原油や銅などコモディティ価格動向を意識した展開が続きそうで、カナダドルや豪ドルに売り圧力がかかっている。

◆他方、ドル/円は引き続き124円丁度近辺でのもみ合いが続きそうだが、124円台での本邦当局の円安牽制や米利回りの低下から、どちらかというと123円台前半への軟化リスクが高まっている。

まちまちの動き

ドル/円は、欧州時間入り後に特段の材料なく対主要通貨でドル売りが持ち込まれたことから124円丁度近辺から一時123.68円へ下落した。NY時間入り後には米新規失業保険申請件数が25.5万件と前週および市場予想を大きく下周り40年振りの低水準だったことが判明すると再び124円台へ急反発したが、その後は米株価の下落と共に米中長期債利回りが大きく低下したことから、再び123円台後半へ反落した。

ユーロ/ドルは、欧州時間入り後に対主要通貨でドル売りが持ち込まれたことから、1.09ドル台前半から一時1.1018ドルへ上昇した。東京時間中にギリシャ議会が第3次支援交渉開始に必要な改革法案第2弾を可決したことが、マザーマーケットに入って再評価された可能性もある。その後の米新規失業保険申請件数を受けた米ドル高でもあまり影響を受けず、1.10ドル近辺を維持した。 ユーロ/円もユーロ/ドルと概ね同様の動きとなり、欧州時間入り後に135円台半ばから一時136.44円へ上昇した。

豪ドル/米ドルも、欧州時間入り後の米ドル売りを受けて0.73ドル台後半から0.7417ドルへ上昇した。もっとも、その後の米新規失業保険申請件数を受けた米ドル高で再度0.73ドル台後半へ反落した。更に、原油価格が続落したことから、カナダドル安につれて引けにかけて0.73ドル台半ばへ続落して引けている。 豪ドル/円も、91円台半ばから一時91.82円へ上昇する局面があったが、その後は反落し、引けにかけては一時91.05円へ続落した。

ポンドは、欧州時間入りには米ドル安を受けて1.5671ドルへ続伸していたが、英6月小売売上高(除く燃料)が前月比-0.2%と予想外のマイナスとなったことから急反落、米新規失業保険申請件数を受けた米ドル高もあって一時1.5501ドルへ大幅続落した。ポンド/円も、193円台後半へ強含みとなった後、一時191.94円へ大幅下落した。

きょうの高慢な偏見:コモディティにらみ

最新のFX戦略ウィークリーはこちら

今週の経済指標カレンダー

今週の経済指標カレンダー

ドル/円は、引き続き124円丁度近辺でのもみ合いが続きそうだ。但し、124円台では本邦当局の円安牽制リスクが意識されているほか、米経済指標の上振れ傾向にも拘らず米利回りが低下しているなど、どちらかというと123円台前半への軟化リスクが高まっている。米経済指標では22日の中古住宅販売に続き新築住宅販売が発表予定で、54.8万件と前月から小幅増加の予想となっているが、ドル/円の方向性を大きく左右するような結果とはならなそうだ。

ユーロ/ドルは、20日に1.08ドル割れトライを失敗した後の反発が続いているが、基本的に強い方向感はない。本日発表のユーロ圏PMIは総合(コンポジット)で前月の54.2から54.0へ小幅悪化が予想されており、どちらかと言えばユーロ安要因だが、当面ECB金融政策の変更は予想されていないことから、ユーロ圏経済指標への市場の反応は鈍そうだ。

豪ドル/米ドルは、豪州経済指標の上振れ傾向が下支え要因となる一方、原油や銅価格などコモディティ価格の下落基調とコモディティ通貨の連れ安圧力の方が強そうだ。本日発表の中国CAIXIN製造業PMI(従来はHSBC)は49.4から49.7へ小幅改善が予想されているが、豪ドル押上げ材料としては力不足だ。

(※)印刷用PDFはこちらよりダウンロードいただけます。

マネックスレポート一覧

マネックス証券に口座をお持ちでない方はこちら

  • 口座開設・資料請求はこちら(無料)

ご留意いただきたい事項

マネックス証券(以下当社)は、本レポートの内容につきその正確性や完全性について意見を表明し、また保証するものではございません。記載した情報、予想および判断は有価証券の購入、売却、デリバティブ取引、その他の取引を推奨し、勧誘するものではございません。当社が有価証券の価格の上昇又は下落について断定的判断を提供することはありません。
本レポートに掲載される内容は、コメント執筆時における筆者の見解・予測であり、当社の意見や予測をあらわすものではありません。また、提供する情報等は作成時現在のものであり、今後予告なしに変更又は削除されることがございます。
当画面でご案内している内容は、当社でお取扱している商品・サービス等に関連する場合がありますが、投資判断の参考となる情報の提供を目的としており、投資勧誘を目的として作成したものではございません。
当社は本レポートの内容に依拠してお客様が取った行動の結果に対し責任を負うものではございません。投資にかかる最終決定は、お客様ご自身の判断と責任でなさるようお願いいたします。
本レポートの内容に関する一切の権利は当社にありますので、当社の事前の書面による了解なしに転用・複製・配布することはできません。

当社でお取引いただく際は、所定の手数料や諸経費等をご負担いただく場合があります。お取引いただく各商品等には価格の変動・金利の変動・為替の変動等により、投資元本を割り込み、損失が生じるおそれがあります。また、発行者の経営・財務状況の変化及びそれらに関する外部評価の変化等により、投資元本を割り込み、損失が生じるおそれがあります。信用取引、先物・オプション取引、外国為替証拠金取引をご利用いただく場合は、所定の保証金・証拠金をあらかじめいただく場合がございます。これらの取引には差し入れた保証金・証拠金(当初元本)を上回る損失が生じるおそれがあります。

なお、各商品毎の手数料等およびリスクなどの重要事項については、「リスク・手数料などの重要事項に関する説明」をよくお読みいただき、銘柄の選択、投資の最終決定は、ご自身のご判断で行ってください。

なお、各商品毎の手数料等およびリスクなどの重要事項については、「リスク・手数料などの重要事項に関する説明」をよくお読みいただき、銘柄の選択、投資の最終決定は、ご自身のご判断で行ってください。

なお、各商品毎の手数料等およびリスクなどの重要事項については、「リスク・手数料などの重要事項に関する説明」をよくお読みいただき、銘柄の選択、投資の最終決定は、ご自身のご判断で行ってください。