投資情報

山本 雅文「FX戦略デイリー」

シニア・ストラテジスト 山本 雅文が国内外のファンダメンタルズ分析を基に、主に米ドル、ユーロ、豪ドル相場の先行き見通しを分かりやすく、かつ深く鋭く分析し予想するレポートです。
(毎営業日の朝更新)

[ プロフィール ]

シニア・ストラテジスト 山本 雅文のレポートは2015年10月30日をもって更新は終了しました。これまでご愛読いただきありがとうございました。
(7月27日収録)
新しいウィンドウに表示します【動画】山本雅文の今週のFX市場展望

原則、毎週月曜日開催のセミナーの収録版(オンデマンド)を掲載しています。

※スマートフォンでご視聴の場合、『V-CUBE』アプリケーションをダウンロードしてください。
新しいウィンドウに表示します視聴環境の確認はこちら
新しいウィンドウに表示しますアプリケーションのダウンロードはこちら

2015年07月29日

利上げ開始前哨戦か、玉虫色か

<ポイント>
◆昨日は、中国株価が大幅続落の後反発し、原油などコモディティ価格も反発したことから、NZドル、カナダドル、豪ドルなどのコモディティ通貨の上昇が大きくなった。つれてブラジルレアルやトルコリラなどリスク回避傾向の中で対ドルで最安値を更新していた通貨も小反発した。
◆ドル/円も、中国株やコモディティ価格の反発を受けた米中長期債利回りの持ち直しと共に123円台後半へ反発したが、米経済指標の予想比下振れに上値を抑えられたかたちとなった。
◆本日は米6月中古住宅販売仮契約、ブラジル中銀金融政策(14.25%へ50bps引上げがコンセンサス)および米FOMCが予定されているが、最大の注目は米FOMCだ。今回政策変更は予想されていないものの、次回9月会合での利上げを明確に示唆する内容であれば、十分に織り込まれていないことから、米2年債利回りの上昇とドル高に繋がりそうだ。他方で、声明文で足許の中国景気減速・株安や商品市況安に対する懸念が示されるようだと、早期利上げ期待が後退しドル安に繋がりそうだ。
◆ドル/円は、タカ派ケースだと再び124円を試す一方、ハト派ケースであれば123円割れリスクが高まる。

昨日までの世界:コモディティ通貨が反発、ただし持続的か?

ドル/円は、中国株価が大幅続落の後反発し、原油などコモディティ価格も反発したことを受けて、アジア時間に米中長期債利回りの持ち直しと共に123円台半ばへ上昇、NY時間入りにかけて一時123.79円へ続伸した。もっとも、その後発表の米経済指標でS&Pケースシラー住宅価格が前年比+4.9%、消費者信頼感指数が90.9といずれも前月および市場予想を下回ったことから上値を抑えられ、123円台半ばへ小反落している。

ユーロ/ドルは、個別材料はなかったが米利回りの上昇傾向を受けて欧州時間にかけてじり安となり、1.11ドル丁度前後から一時1.1022ドルへ下落した。但しその後は米経済指標の下振れもあって、1.10ドル台半ばへ小反発した。
ユーロ/円は、ドル中心の動きの中でユーロと円がいずれも対ドルで同程度の動きとなったことから、概ね136円台後半での方向感のない推移となった。

豪ドル/米ドルは、アジア時間に中国株価が大幅続落で寄り付いた後に反発し、その後NY時間にかけては原油や銅などコモディティ価格も反発したことから、カナダドルやNZドルと共に反発基調となり、0.72ドル台後半から0.7350ドルへ上昇した。なお、NZドルは本日早朝にWheeler・RBNZ総裁が追加緩和の可能性を示唆したものの、大幅利下げを正当化するほどNZ経済は弱くない、とも述べたことから、大幅追加利下げに対する期待が後退し、大幅続伸している。
豪ドル/円も、アジア時間には一時89.34円へ小幅続落し年初来安値に迫ったものの、その後は大幅反発基調となり、90.83円へ大幅上昇した。

最新版のFX戦略ウィークリーはこちら

今週の経済指標カレンダー

今週の経済指標カレンダー

きょうの高慢な偏見:利上げ開始前哨戦か、玉虫色か

ドル/円の最大の注目は米FOMCで、今回政策変更は予想されていないものの、次回9月会合での利上げを明確に示唆する内容であれば、十分に織り込まれていないことから、米2年債利回りの上昇と共にドル高に繋がり、再び124円を試しそうだ。他方で、声明文で足許の中国景気減速・株安や商品市況安に対する懸念が示されるようだと、早期利上げ期待がやや後退し123円割れのリスクが高まる。

ユーロ/ドルは強い方向感はなく、7月27日の高値である1.1129ドルが目先の上値として意識されそうだ。FOMCがハト派的な内容となる場合には上抜けを試す一方、タカ派的な場合は続落し1.08-1.12ドルのレンジ観が強まりそうだ。

豪ドル/米ドルは、米FOMCと中国株価や金、銅、原油などコモディティ価格動向を睨んだ展開が続きそうで、FOMCがタカ派的な内容となったり中国株価やコモディティ価格が再び下落に転じれば、0.72ドル丁度方向を目指す展開となりそうだ。

(※)印刷用PDFはこちらよりダウンロードいただけます。

マネックスレポート一覧

マネックス証券に口座をお持ちでない方はこちら

  • 口座開設・資料請求はこちら(無料)

ご留意いただきたい事項

マネックス証券(以下当社)は、本レポートの内容につきその正確性や完全性について意見を表明し、また保証するものではございません。記載した情報、予想および判断は有価証券の購入、売却、デリバティブ取引、その他の取引を推奨し、勧誘するものではございません。当社が有価証券の価格の上昇又は下落について断定的判断を提供することはありません。
本レポートに掲載される内容は、コメント執筆時における筆者の見解・予測であり、当社の意見や予測をあらわすものではありません。また、提供する情報等は作成時現在のものであり、今後予告なしに変更又は削除されることがございます。
当画面でご案内している内容は、当社でお取扱している商品・サービス等に関連する場合がありますが、投資判断の参考となる情報の提供を目的としており、投資勧誘を目的として作成したものではございません。
当社は本レポートの内容に依拠してお客様が取った行動の結果に対し責任を負うものではございません。投資にかかる最終決定は、お客様ご自身の判断と責任でなさるようお願いいたします。
本レポートの内容に関する一切の権利は当社にありますので、当社の事前の書面による了解なしに転用・複製・配布することはできません。

当社でお取引いただく際は、所定の手数料や諸経費等をご負担いただく場合があります。お取引いただく各商品等には価格の変動・金利の変動・為替の変動等により、投資元本を割り込み、損失が生じるおそれがあります。また、発行者の経営・財務状況の変化及びそれらに関する外部評価の変化等により、投資元本を割り込み、損失が生じるおそれがあります。信用取引、先物・オプション取引、外国為替証拠金取引をご利用いただく場合は、所定の保証金・証拠金をあらかじめいただく場合がございます。これらの取引には差し入れた保証金・証拠金(当初元本)を上回る損失が生じるおそれがあります。

なお、各商品毎の手数料等およびリスクなどの重要事項については、「リスク・手数料などの重要事項に関する説明」をよくお読みいただき、銘柄の選択、投資の最終決定は、ご自身のご判断で行ってください。

なお、各商品毎の手数料等およびリスクなどの重要事項については、「リスク・手数料などの重要事項に関する説明」をよくお読みいただき、銘柄の選択、投資の最終決定は、ご自身のご判断で行ってください。

なお、各商品毎の手数料等およびリスクなどの重要事項については、「リスク・手数料などの重要事項に関する説明」をよくお読みいただき、銘柄の選択、投資の最終決定は、ご自身のご判断で行ってください。