投資情報

山本 雅文「FX戦略デイリー」

シニア・ストラテジスト 山本 雅文が国内外のファンダメンタルズ分析を基に、主に米ドル、ユーロ、豪ドル相場の先行き見通しを分かりやすく、かつ深く鋭く分析し予想するレポートです。
(毎営業日の朝更新)

[ プロフィール ]

シニア・ストラテジスト 山本 雅文のレポートは2015年10月30日をもって更新は終了しました。これまでご愛読いただきありがとうございました。
(9月 7日収録)
新しいウィンドウに表示します【動画】山本雅文の今週のFX市場展望

原則、毎週月曜日開催のセミナーの収録版(オンデマンド)を掲載しています。

※スマートフォンでご視聴の場合、『V-CUBE』アプリケーションをダウンロードしてください。
新しいウィンドウに表示します視聴環境の確認はこちら
新しいウィンドウに表示しますアプリケーションのダウンロードはこちら

2015年09月08日

中国リスクへの感応度は回復するか

<ポイント>

◆昨日は、米国市場が休場で比較的動意に欠ける中、中国株安、中国の昨年分GDP成長率の下方修正、中国8月の外準大幅減とオフショア人民元安など、中国関連材料は悪いものが多かったがあまり反応せず、むしろこれまで下落基調にあったドル/円や豪ドルが小反発した。

◆中ではポンドの反発が大きく、対ドルで1.52ドル割れから一時1.5289ドルへ、対円で180円台半ばから一時182円台へ反発したのが特徴的だった。

◆この間、ドル/円は東京時間に日経平均株価と共に119円台半ばへ小反発したが、その後欧米時間米休場で動意薄の中、ほぼ横ばいで推移した。

◆本日は、本邦2QGDP改定値(850)、豪NAB企業景況感・信頼感(1030)、中国8月輸出入統計(発表時刻未定、過去は11時前後)などが予定されているが、中では中国輸出入統計が注目で、市場予想を下回る場合には中国景気減速懸念が再び強まり、豪ドルや米ドル/円の下押し圧力となりそうだ。

◆本邦GDP改定値は、速報の前期比年率マイナス1.6%からマイナス1.8%へ下方修正の見込みで、予想比大幅な下方修正だと追加緩和期待が高まるかもしれないが、一時的に留まるかもしれない。来週に米FOMCを控え目ぼしい材料がない中で、ドル/円は119円台で方向感ない推移が続きそうだ。

昨日までの世界:元安・原油安でも豪ドルが小反発

ドル/は、米国市場が休場で比較的動意に欠ける中、119円割れでスタートした後、東京時間に日経平均株価と共に119円台半ばへ小反発したが、その後欧米時間はほぼ横ばいで推移した。

ユーロ/ドルは、1.11ドル台半ばを中心とした小動きに終始したが、先週3日のECB政策理事会後に1.1087ドルの安値をつけた後、じり高・小反発基調が続いている。

ユーロ/円も、132円台後半から133円台前半へ強含みとなった。

豪ドル/米ドルは、中国株安、中国の昨年分GDP成長率の下方修正(7.4%→7.3%)、中国8月の外準大幅減とオフショア人民元安などの中国関連材料の悪材料や、原油価格(北海ブレント)の大幅下落など売り材料が多かったがあまり反応せず、むしろアジア時間早朝に0.6896ドルの年初来安値をつけた後は0.69ドル台前半へ小反発した。

豪ドル/円も、アジア時間早朝に81.92円の安値をつけた後は一時83円へ小反発したが、先週金曜の米雇用統計前の水準は回復していない。

きょうの高慢な偏見:中国リスクへの感応度は回復するか

ドル/は、来週に米FOMCを控え目ぼしい材料がない中で、ドル/円は119円台で方向感ない推移が続きそうだ。本日は本邦2QGDP改定値の発表が予定されており、速報の前期比年率マイナス1.6%からマイナス1.8%へ下方修正の見込みで、予想比大幅な下方修正だと日銀の追加緩和期待が高まるかもしれない。とはいえ、政府・日銀は3Qの回復を予想していることから、多少悪くてもすぐに日銀のスタンスが緩和化するとは限らないため、ドル/円の反応はあっても一時的に留まりそうだ。

ユーロ/ドルは、中国リスクからくるユーロ買いとECB追加緩和期待からくるユーロ売り圧力に挟まれやや方向感を失っており、1.11ドル台でのもみ合い推移となりそうだ。

豪ドル/米ドル関連では、中国株価に加えて豪NAB企業景況感・信頼感(1030)および中国8月輸出入統計(発表時刻未定、過去は11時前後)が注目されるが、中では前年割れが続く中国輸出入統計が重要で、市場予想(輸出:前年比-6.6%、輸入:-7.9%)を下回る場合には中国景気減速懸念が再び強まり、対米ドルで0.69ドル割れ、対円で82円割れを試す展開もありそうだ。因みに前回、前月および市場予想を大きく下回る7月分輸出入統計が88日に発表されて間もない811日に人民元切下げが発表されている。



(※)印刷用PDFはこちらよりダウンロードいただけます。

マネックスレポート一覧

マネックス証券に口座をお持ちでない方はこちら

  • 口座開設・資料請求はこちら(無料)

ご留意いただきたい事項

マネックス証券(以下当社)は、本レポートの内容につきその正確性や完全性について意見を表明し、また保証するものではございません。記載した情報、予想および判断は有価証券の購入、売却、デリバティブ取引、その他の取引を推奨し、勧誘するものではございません。当社が有価証券の価格の上昇又は下落について断定的判断を提供することはありません。
本レポートに掲載される内容は、コメント執筆時における筆者の見解・予測であり、当社の意見や予測をあらわすものではありません。また、提供する情報等は作成時現在のものであり、今後予告なしに変更又は削除されることがございます。
当画面でご案内している内容は、当社でお取扱している商品・サービス等に関連する場合がありますが、投資判断の参考となる情報の提供を目的としており、投資勧誘を目的として作成したものではございません。
当社は本レポートの内容に依拠してお客様が取った行動の結果に対し責任を負うものではございません。投資にかかる最終決定は、お客様ご自身の判断と責任でなさるようお願いいたします。
本レポートの内容に関する一切の権利は当社にありますので、当社の事前の書面による了解なしに転用・複製・配布することはできません。

当社でお取引いただく際は、所定の手数料や諸経費等をご負担いただく場合があります。お取引いただく各商品等には価格の変動・金利の変動・為替の変動等により、投資元本を割り込み、損失が生じるおそれがあります。また、発行者の経営・財務状況の変化及びそれらに関する外部評価の変化等により、投資元本を割り込み、損失が生じるおそれがあります。信用取引、先物・オプション取引、外国為替証拠金取引をご利用いただく場合は、所定の保証金・証拠金をあらかじめいただく場合がございます。これらの取引には差し入れた保証金・証拠金(当初元本)を上回る損失が生じるおそれがあります。

なお、各商品毎の手数料等およびリスクなどの重要事項については、「リスク・手数料などの重要事項に関する説明」をよくお読みいただき、銘柄の選択、投資の最終決定は、ご自身のご判断で行ってください。

なお、各商品毎の手数料等およびリスクなどの重要事項については、「リスク・手数料などの重要事項に関する説明」をよくお読みいただき、銘柄の選択、投資の最終決定は、ご自身のご判断で行ってください。

なお、各商品毎の手数料等およびリスクなどの重要事項については、「リスク・手数料などの重要事項に関する説明」をよくお読みいただき、銘柄の選択、投資の最終決定は、ご自身のご判断で行ってください。