マーケット・アナリスト兼インベストメント・アドバイザー 益嶋 裕が様々な角度から焦点をあてて日本企業を紹介していきます。
会社四季報活用術その4 ネットキャッシュがプラスで割安感のある銘柄
ネットキャッシュのおさらい
前回の銘柄フォーカスでは、会社四季報を使って企業の「ネットキャッシュ」を簡単にチェックする方法をご紹介しました。簡単におさらいすると、ネットキャッシュとは企業の保有する「現金同等物」から「有利子負債」を差し引いたものを示します。ネットキャッシュがプラスであればその企業は「実質無借金経営」であり、なんらかの経営危機が発生した際にも相対的に資金繰りが行き詰まる危険性が低いことをご説明しました。
本日のレポートでは(1)ネットキャッシュがプラスで財務的な安全性が高く(2)これまで企業業績が力強く成長してきて(3)株価に割安感がある銘柄をご紹介します。
ネットキャッシュがプラスで割安感のある銘柄
具体的な選定条件は以下のとおりです。
<選定条件>
・直近の通期業績時点で「現金同等物」から「有利子負債」を差し引いた「ネットキャッシュ」がプラスである
・過去5期の通期業績が、いずれも「増収」および「営業増益」を達成
・直近期の会社の業績予想でも「増収」および「営業増益」となっている
・予想PERが15倍以下
・PBRが1倍以下
これまでシリーズで会社四季報を投資に活用する方法をご紹介してきましたが、今回のレポートでシリーズはいったん終了させていただきます。今後も企業のファンダメンタルズを投資に活用する方法をご紹介していきますので、ぜひご覧ください。また、「こういうことが知りたい」というご意見がございましたらぜひこちらからお寄せください。
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