マネックス証券 インベストメント・ストラテジーズ 塚本 憲弘

戦略と結果を楽しむ、
資産配分の本質。
一喜一憂せず、
投資を長く楽しむために。

Norihiro Tsukamoto

塚本 憲弘

マネックス証券 インベストメント・ストラテジーズ
兼 マネックス・ユニバーシティ シニアフェロー

INTERVIEW

発明への興味から経済へ

子供の頃や学生時代に、専門性の高い今のお仕事に繋がるような、きっかけはありましたか。

 実は子供の頃、何かを発明したいなと思っていたんですよ。当時、掃除機のコンセントコードが長くて邪魔だなと感じていて、コードレスの掃除機を作れないかなんて真剣に考えていました。

 世の中を便利にするものや、ビジネスの仕組みそのものに興味があったんだと思います。そこから商業や経済への関心に繋がり、大学は経済学部に進みました。

大学時代は寮にいらっしゃったそうですね。

 はい。当時は麻雀ばかりしていました(笑)。でも、この麻雀が今の仕事にすごく繋がっているんです。麻雀って、自分で戦略を考えて、その結果がすぐに点数でダイレクトに返ってきますよね。このフィードバックのスピード感が、のちに目指す資産運用の世界にすごく似ていて、自分にフィットするなと感じたんです。実際、私がファンドマネージャーやストラテジストとして歩んだ日々は、まさにこの思考と結果の直結の連続でした。自分で考え、結果の責任をすべて自分が引き受ける。その潔いサイクルが、私の性格に合っていたのだと思います。

1のアウトプットに100のインプットを貫いた運用業界時代

大学を卒業されてからは信託銀行に入社、念願の運用セクションに配属されたわけですが、最初からすぐにファンドマネージャーになれたのですか?

 下積み時代もありましたが、運良く早期にファンドを持たせてもらえたこともあり、実戦で経験を積むことができましたね。若手の頃は、誰よりも早く出社してとにかく市場の情報を入れていました。早く行くことで、情報量で優位に立てる。あとは社内外の市場関係者のアウトプットの仕方を徹底的に研究して、どうすれば質が改善するかを考えていました。

 マーケットの本当に面白いところは、自分の戦略の結果がすぐに出ることです。麻雀と同じですね。自分で考えてやってみて、ダメだったらすぐ結果として出る。だから、絶えず情報を調べ続けることも、朝早く起きることも、私にとってはまったく苦ではなかったですし、本当にやりたいことがやれている日々でした。

富裕層向けビジネスで磨いた資産配分の視点

その後、運用の現場でご活躍される中で、アセットアロケーション(資産配分)やリバランスの重要性に気づくきっかけがあったそうですね。

 はい、強く感じたのはリーマンショック前後です。2007年頃から相場の変動が大きくなる中で、原油価格が上昇したり、その後の株式市場急落局面では債券市場からリターンを得る機会があったりと、株式以外にも様々な選択肢があることを実感しました。ファンドマネージャーにとって、指標(ベンチマーク)を上回る成果を目指すことは非常に重要です。一方で、お客様の資産全体を考えたときには、たとえベンチマークを上回っていたとしても、資産全体が棄損してしまえば十分とはいえません。そこで、株以外の資産も含めたアセットアロケーションや、環境の変化に応じてリバランス(資産の再調整)していくことの重要性を意識するようになりました。

パネルディスカッションでマイクを持って話す塚本 憲弘

それで、より幅広い提案ができるプライベートバンクへ移られたのですね。

 そうです。富裕層のお客様に向けて、どのような資産配分をし、どうリバランスしていくべきかというアドバイスを行っていました。ただ、こうした複数の資産に分けてバランスを取るという投資手法は、決して一部の富裕層だけのものであるべきではない、という思いが次第に強くなっていったんです。

マネックス証券のフラットなチーム力で、投資を長く楽しむお手伝いを

2021年にマネックス証券に参画されます。実際に中に入ってみて、会社の印象はいかがでしたか?

 これまで私がいた銀行などの組織は、業務の性質上、慎重で重層的な意思決定が求められる場面が多くありました。多くの関係者の確認を経て物事を進めることで、信頼性や安定性を担保する文化があったと思います。

 一方で、マネックス証券は非常にフラットで、社内の意思疎通がとてもスピーディーです。必要な人とすぐに議論し、判断につなげていけるところに、違いを感じますね。

セミナーの壇上で手を広げながら話す塚本 憲弘

現在はアナリストチームの部長も務められていますが、マネジメントで意識されていることはありますか?

 私は自分では気づかないことに、他人が気づく可能性は高いと考えています。先輩アナリストの分析や、異なる専門性を持つメンバーの視点から学ぶことも多くあります。だからこそチームはフラットであるべきだし、役割分担をして意見を言い合うことが大事です。お互いの得意分野を生かし、必要に応じて学びあえる環境があることで、効率的で質の高いアウトプットができると感じています。

最後にお客様へメッセージをお願いします。

 NISAで株の積立を始めるのは素晴らしい一歩です。その次のステップとして債券や金といった他の資産、そしてアセットアロケーションやリバランスの重要性も、しっかりお伝えしていきたいと考えています。資産運用は何十年も続く長い道のりです。日々の値動きに一喜一憂してストレスを抱えるのではなく、いかに楽しんで続けられるかが一番大切です。今のトレンドを押さえつつ、お客様が長期の投資生活を充実させ、心から楽しんでいただけるような本質的情報を、これからもチーム一丸となって発信していきます。

PERSONALITY

  • 好きな食べ物

    自分で釣った魚

    釣り上げたカサゴやヒラメが並ぶ台 釣った魚を炊き込みご飯にした鍋
  • 出身地とその思い出

    千葉県市川市

    丘の中腹に住んでいて自転車を使わなかったので、よく走り回っていました。その分、体力はある方だと思います。

  • 好きなチーム

    川崎フロンターレ

    等々力陸上競技場の前で川崎フロンターレのユニフォームを着た塚本 憲弘
  • アナリストになってなかったら?

    雀士

    雀荘の卓で手牌を並べる塚本 憲弘
  • もう一度大学で勉強するなら?

    脳科学ですかね。心の仕組みを学びたい。

塚本 憲弘

塚本 憲弘

マネックス証券 インベストメント・ストラテジーズ
兼 マネックス・ユニバーシティ シニアフェロー

一橋大学 経済学部卒。東京都市大学・非常勤講師。専門分野は投資戦略全般。国内信託銀行で経済分析、投資戦略の策定、ファンドマネージャーを歴任。その後プライベートバンクにて経済分析や幅広い資産クラスによる投資戦略、ポートフォリオ分析に従事。2021年より現職。

著書

『資産運用の論点2026』(日本経済新聞出版)