J-REITは割安か?~特に割安感の大きい銘柄は?~

J-REITは割安か?~特に割安感の大きい銘柄は?~

分配金利回りの高さが魅力であるJ-REIT。それでは現在のJ-REIT市場は割安と考えられるのでしょうか?本コンテンツでは、J-REIT市場全体が割安かどうか、4月21日に行われたインベスコ・オフィス・ジェイリート投資法人の驚きの発表、特に割安感の大きい個別J-REITの紹介など盛りだくさんでお伝えいたします。

東証REIT指数の予想分配金利回りは徐々に上昇し割高感薄れる

下記のグラフは東証REIT指数と同指数の予想分配金利回りの推移を示したものです。
いわゆる「アベノミクス相場」が始まった2013年以降、東証REIT指数とその予想分配金利回りの関係を見ると、予想分配金利回りが3%台後半から4%まで上昇するとREIT指数は底打ちし、逆に予想分配金利回りが2%台後半~3%前半まで低下すると東証REIT指数は天井を付けてその後調整局面に入っている傾向が見られます。5月8日時点で東証REIT指数の予想分配金利回りは約3.8%まで上昇しており、過去の傾向と照らし合わせると徐々に割安感が出てきていると考えられそうです。

また、REIT市場の割安・割高を計る指標としてよく使われる、「東証REIT指数の予想分配金利回りから長期金利(10年国債利回り)を引いた利回り(イールドスプレッド)」を見てみると、以下のグラフの通り足元ではアベノミクス相場開始以降最も利回り差が大きい水準にあります。長期金利との関係で見ても徐々にREIT市場に割安さが出てきていると考えることができそうです。

REIT版自社株買いに期待される効果とは?

4月21日にインベスコ・オフィス・ジェイリート投資法人が驚きの発表

4月21日、インベスコ・オフィス・ジェイリート投資法人(3298)は、自己投資口の取得及び償却を可能にする規程を追加したと発表しました。これは同投資法人がこれまで行われたことのない「J-REIT版自社株買い」の実施を可能にしたということを意味します。J-REITによる自己投資口の取得及び償還は法制度上はこれまでも認められてきましたが、実行したJ-REITはありません。インベスコ・オフィス・ジェイリート投資法人も現段階では規程を変更しただけで、自己投資口の取得や償却が決定されたわけではありません。ただ、J-REIT版自社株買いの実施に向けた大きな一歩を踏み出したと言えそうです。ではREIT版自社株買いが実施された場合に、どのような効果が期待されるのでしょうか?

自己投資口の取得及び償却(J-REIT版自社株買い)に期待される効果

(例)
当期純利益(分配金総額):1億円
発行済投資口数:10万口
1口当たり純利益(分配金):1,000円(1億円÷10万口=1,000円)

もし自己投資口の取得・償却を2万口分行った場合・・・

当期純利益(分配金総額):1億円
発行済投資口数:8万口
1口当たり純利益(分配金):1,250円(1億円÷8万口=1,250円)

J-REIT版自社株買いおよび償却が行われると、1口当たり純利益(分配金)が上昇し、投資主価値の向上に寄与する。

J-REIT選びで特に見るべき3つの指標は?

予想分配金利回り・NAV倍率・LTVを押さえましょう

(1)予想分配金利回り

意味

1口当たりの予想分配金(年換算)を1口当たりの取引価格で割り算したものです。この指標を見れば、どのような利回りが期待できるのかすぐにわかります。通常予想分配金利回りは高いほど投資魅力が高いことになりますが、予想分配金利回りはあくまでも予想であり分配金が減額されて期待した利回りとならない可能性があることに注意が必要です。

計算方法

1口当たり予想分配金÷REITの価格
例えば1口当たり予想分配金が5,000円、REITの価格が10万円だった場合、
5,000円÷10万円=予想分配金利回り5%と計算できます。

税金は考慮しておりません。

(2)NAV倍率

意味

NAV倍率のNAVとは、Net Asset Valueの頭文字をとったもので、NAV倍率とはREITの時価総額がそのREITの持つ純資産に対し何倍であるかを示しています。株式投資の際によく使うPBR(株価純資産倍率)のJ-REIT版と考えると理解しやすいでしょう。
PBRとの大きな違いは、PBRが簿価ベースで計算しているのに対し、NAVは時価ベースで計算していることにあります。通常J-REITのNAV倍率が1倍を割っていると割安であると考えられます。

計算方法

NAV=資産-負債
NAV倍率=REITの価格÷1口当たりのNAV

(3)LTV(有利子負債比率)

意味

LTVとは、Loan To Valueの頭文字をとったもので、有利子負債比率を表す指標です。LTVが高い、つまり有利子負債比率が高いということは既に有利子負債を多く抱えて投資を行っているということを意味し、新たに借入金をして物件を取得する余地が小さいということになります。

計算方法

LTV=有利子負債÷総資産

3つの指標から見て投資魅力のありそうな銘柄は?

J-REITの中で割安感が大きいと考えられる銘柄を以下の条件でスクリーニングしました。

  • 予想分配金利回りが4%以上
  • NAV倍率が1倍以下
  • LTVが45%以下
銘柄名 投資口価格
(円)
一口あたり
予想分配金
(年換算・円※)
予想分配金
利回り
NAV倍率
(倍)
LTV
トーセイ・リート投資法人(3451) 103,600 6,422 6.2% 0.88 44.9%
いちごホテルリート投資法人(3463) 108,400 6,101 5.6% 0.83 36.6%
大江戸温泉リート投資法人(3472) 89,800 4,867 5.4% 0.69 44.0%
ジャパン・シニアリビング投資法人(3460) 131,900 7,000 5.3% 0.91 42.3%
MCUBS MidCity投資法人(3227) 336,000 15,900 4.7% 0.99 41.7%
ジャパン・ホテル・リート投資法人(8985) 76,400 3,540 4.6% 0.84 39.7%
平和不動産リート投資法人(8966) 85,700 3,960 4.6% 0.72 43.3%
ラサールロジポート投資法人(3466) 107,000 4,714 4.4% 1.00 34.3%

(出所)5月8日時点のQUICKデータよりマネックス証券作成

一口あたり予想分配金は各投資法人発表データをマネックス証券が集計

J-REITは決算を半年ごとに行うことが多いため、一口あたり予想分配金は年換算金額を表示しています。

トーセイ・リート投資法人(3451)

オフィス、商業施設、住宅に投資する総合型REIT。代表的な投資物件は、「関内トーセイビルⅡ」、「多摩センタートーセイビル」、「SEA SCAPE千葉みなと」、「JPT元町ビル」など。

いちごホテルリート投資法人(3463)

ホテル用不動産等に投資を行うホテル特化型REIT。代表的な投資物件は、「スマイルホテル京都四条」、「ホテルビスタプレミオ京都」、「ホテルウィングインターナショナル名古屋」、「ネストホテル札幌駅前」など。

大江戸温泉リート投資法人(3472)

主として大江戸温泉物語グループが運営する、「大江戸モデル」が導入された温泉・温浴関連施設へ投資を行う。代表的な投資物件は、「大江戸温泉物語 レオマリゾート」、「大江戸温泉物語 伊勢志摩」、「伊東ホテルニュー岡部」など。

ジャパン・シニアリビング投資法人(3460)

有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅等を含む「シニアリビング施設」のほか、病院、診療所、医療モール及び介護老人保健施設などの「メディカル施設」等に投資するREIT。代表的な投資物件は「ジョイステージ八王子」、「ニチイホームたまプラーザ」など。

MCUBS MidCity投資法人(3227)

三大都市圏(東京圏、大阪圏、名古屋圏)のオフィスビルを中心に投資するREIT。代表的な投資物件は、「ツイン21」、「イオンモール津田沼」、「松下IMPビル」、「キューブ川崎」など。

ジャパン・ホテル・リート投資法人(8985)

「国内レジャー客」及び「訪日外国人レジャー客」の需要の取込みが中長期的に期待出来る地域を中心にホテル用不動産等に投資するREIT。「神戸メリケンパークオリエンタルホテル」、「オリエンタルホテル 東京ベイ」、「なんばオリエンタルホテル」など。

平和不動産リート投資法人(8966)

東京都区部中心のオフィス・レジデンス複合型REIT。代表的な投資物件は、「HF駒沢公園レジデンスTOWER」、「HF銀座レジデンスEAST」、「HF桜通ビルディング」、「茅場町平和ビル」など。

ラサールロジポート投資法人(3466)

東京・大阪エリアの物流施設を主な投資対象とする物流施設特化型REIT。代表的な投資物件は、「ロジポート流山B棟」、「ロジポート北柏」、「ロジポート東扇島C棟」など。

J-REITに投資する投資信託は?

マネックス証券で購入できるJ-REITに投資する投資信託のご紹介

Jリートアクティブファンド(1年決算型)

ノーロード つみたてOK 100円積立 NISA

日本の金融商品取引所上場(上場予定を含みます。)の不動産投資信託証券(Jリート)に投資を行い、東証REIT指数(配当込み)を上回る投資成果を目標とします。

ニッセイJリートインデックスファンド

ノーロード つみたてOK 100円積立 NISA

「ニッセイJ-REITインデックスマザーファンド」を通じて、国内の金融商品取引所に上場している不動産投資信託証券に投資することにより、東証REIT指数(配当込み)の動きに連動する成果を目標に運用を行います。
購入時および換金時の手数料は無料です。
当ファンドはマネックスポイント取得の対象外です。

国内上場有価証券取引に関する重要事項

<リスク>

国内株式及び国内ETF、REIT、預託証券、受益証券発行信託の受益証券等(以下「国内株式等」)の売買では、株価等の価格の変動や発行者等の信用状況の悪化等により元本損失が生じることがあります。また、国内ETF等の売買では、裏付けとなっている資産の株式相場、債券相場、金利水準、為替相場、不動産相場、商品相場等(これらの指数を含む。)や評価額の変動により、元本損失が生じることがあります。信用取引では、元本(保証金)に比べ、取引額が最大3.3倍程度となる可能性があるため、価格、上記各指数等の変動、又は発行者の信用状況の悪化等により元本を上回る損失(元本超過損)が生じることがあります。

<保証金の額又は計算方法>

信用取引では、売買金額の30%以上かつ30万円以上の保証金が必要です。

<手数料等(税抜)>

<手数料等(税抜)>

<手数料等(税抜)>

国内株式等のインターネット売買手数料は、「取引毎手数料」の場合、約定金額100万円以下のときは、成行で最大1,000円、指値で最大1,500円が、約定金額100万円超のときは、成行で約定金額の0.1%、指値で約定金額の0.15%を乗じた額がかかります。また、「一日定額手数料」の場合、一日の約定金額300万円ごとに最大2,500円かかります(NISA口座ではご選択いただけません)。単元未満株のインターネット売買手数料は、約定金額に対し0.5%(最低手数料48円)を乗じた額がかかります。国内ETF等の売買では、保有期間に応じて信託報酬その他手数料がかかることがあります。国内株式等の新規公開、公募・売出し、立会外分売では、購入対価をお支払いただきますが、取引手数料はかかりません。

<その他>

お取引の際は、当社ウェブサイトに掲載の「契約締結前交付書面」「上場有価証券等書面」「リスク・手数料などの重要事項に関する説明」を必ずお読みください。

投資信託取引に関する重要事項

<リスク>

投資信託は、主に値動きのある有価証券、商品、不動産等を投資対象としています。投資信託の基準価額は、組み入れた有価証券、商品、不動産等の値動き等(組入商品が外貨建てである場合には為替相場の変動を含む)の影響により上下するため、これにより元本損失が生じることがあります。投資信託は、投資元本及び分配金の保証された商品ではありません。

<手数料・費用等>

投資信託ご購入の際には、申込金額に対して最大3.5%(税込3.78%)を乗じた額の申込手数料がかかります。また、購入時又は換金時に直接ご負担いただく費用として、申込受付日又はその翌営業日の基準価額に最大1.2%を乗じた額の信託財産留保額がかかります。さらに、投資信託の保有期間中に間接的にご負担いただく費用として、純資産総額に対して最大年率2.60%(税込 2.6824%)(概算)を乗じた額の信託報酬のほか、その他の費用がかかります。また、運用成績に応じた成功報酬等がかかる場合があります。その他費用については、運用状況等により変動するものであり、事前に料率、上限額等を示すことができません。手数料(費用)の合計額については、申込金額、保有期間等の各条件により異なりますので、事前に料率、上限額等を表示することができません。

<その他>

お取引の際は、当社ウェブサイトに掲載の「目論見書補完書面」「投資信託説明書(交付目論見書)」「リスク・手数料などの重要事項に関する説明」を必ずお読みください。