6月利上げほぼ確定?FOMCの注目ポイントは?

米国、急速に高まる3月利上げ観測 注目ポイントは?

6月13日から14日(米国時間)にかけて米国の金融政策を決定するFOMC(連邦公開市場委員会)が開催されます。本コンテンツでは利上げ実施が濃厚な理由や、2015年12月から始まった利上げ局面でのマーケットの反応などについてご紹介します。

疑問その1 利上げって、何?

米国の利上げとは、米国の主要政策金利であるフェデラル・ファンド金利(以下FF金利)の目標をFOMC(連邦公開市場委員会)が引き上げることを意味します。FOMCは米国の景気が冷え込んでいる時には金利を引き下げて需要を喚起し、逆に景気が過熱気味になってくると金利を引き上げて景気が過熱することを防ごうとします。

2007年に発生したサブプライムショック、2008年のリーマンショックなど米国で金融危機が発生したことを受け、FOMCは2008年の12月以降ずっとFF金利の目標を下限である0.25%として実質的なゼロ金利政策を維持してきました。

しかし、米国の労働市場が回復するとともに米国の景況感も好転してきたことから、FOMCは2015年12月、2016年12月、2017年3月にそれぞれ0.25%の利上げを実施しました。まもなく開催されるFOMCでも、さらなる金利引き上げが濃厚となっています。

FOMCっていったい何?

米国のFF金利(1990年-)

米国のFF金利

(出所)トムソン・ロイターデータよりマネックス証券作成

疑問その2 6月の利上げは実施される?

マーケットでは6月の利上げを確実視

理由1 FRB高官は相次いで6月の利上げ実施を示唆

ブレイナードFRB理事
ブレイナード
FRB理事

「追加利上げがまもなく適切になるだろう」

(出所)2017年5月30日の発言の一部をマネックス証券が和訳
写真はFRBウェブサイトから引用

ハーカーフィラデルフィア連銀総裁
ハーカー
フィラデルフィア
連銀総裁

「6月の利上げは十分に可能性がある」

(出所)2017年5月23日の発言の一部をマネックス証券が和訳
写真はFRBウェブサイトから引用

カプランダラス連銀総裁
カプラン
ダラス連銀総裁

「(3月も含めて)今年3回の利上げを行うことが適切だ」

(出所)2017年5月22日の発言の一部をマネックス証券が和訳
写真はFRBウェブサイトから引用

FRBの高官たちは、上記のように相次いで早期の利上げを示唆する発言を行っています。
主要株価指数が史上最高値を更新するなどマーケット環境も良好とあって、6月のFOMCで利上げが実施される可能性は非常に高いとみられています。

理由2 金融政策調整の判断基準となる「雇用」と「物価」

米国の失業率と物価動向

米国の失業率と物価動向

(出所) トムソン・ロイターデータよりマネックス証券作成

米国の金融政策は、「雇用の最大化」と「物価の安定」を目的に調整されています。
低水準で推移する失業率に示される通り、FRB高官の間では雇用はほぼ最大化されつつあるとの判断が一般的です。物価については、上昇率が目標とされる2%を下回るものの、米経済の堅調な需要を背景に、今後の上昇ペース加速が意識されています。

疑問その3 直近3回の利上げでは、その後、為替と株はどうなった?

利上げ後にドル円は円高、米国株は日本株に比べて底堅く推移!

利上げ後にドル円は円高、米国株は日本株に比べて底堅く推移

黒線は政策変更の可能性が高い会合(イエレン議長の記者会見があったFOMC)

(出所) トムソン・ロイターデータよりマネックス証券作成

米金融危機を乗り越え2015年末から行われた3回(2015年12月、2016年12月、2017年3月)の利上げの際は、円高が進み日本株(日経平均)は軟調でした。一方、米国株(S&P500)は、2015年12月の利上げ後に一時的な調整局面があったものの、調整幅は日本株に比べて限定的でした。2017年3月の利上げ後も、米国株高は継続しています。

疑問その4 利上げが実施される場合の注目ポイントは?

6月のFOMCで利上げが確実視される中、注目されるのは「プロジェクション」と呼ばれるFOMCメンバーの経済予測です。「プロジェクション」は3月・6月・9月・12月のFOMCの後にのみ発表され、GDP成長率やインフレ率、今後のFF金利などについてメンバーの将来予想の平均値(中央値)が記されています。なかでも注目は、GDP成長率やインフレ率の予想で、これらが引き上げられると、今後の利上げペースの加速が意識され、金利や為替相場に影響を与える可能性が高いといえます。為替相場では、直近3回の利上げ後に円高に進んだことから、利上げを行ったとしてもマーケットの予想を下回る見通しが発表された場合、今回も再び円高に進む展開も考えられます。

前回のプロジェクションで発表された予想値(2017年3月時点)

項目名 中央値
2017年 2018年 2019年 長期
GDP成長率 2.1% 2.1% 1.9% 1.8%
コアPCEインフレ率 1.9% 2.0% 2.0% -
FF金利 1.4% 2.1% 3.0% 3.0%
失業率 4.5% 4.5% 4.5% 4.7%

(出所)FRB発表よりマネックス証券作成

FOMCっていったいなに?

連邦公開市場委員会Federal Open Market Committee)

米国の金融政策を決定する最高意思決定機関。年に8回、米国の中央銀行にあたるFRB(連邦準備制度理事会・Federal Reserve Board)理事と12の連邦準備銀行(地区連銀)の総裁が出席し、米国の金融政策について議論、意思決定を行う。

米国の金融政策決定の仕組み

米国の金融政策決定の仕組み

12の地区連銀とは・・・
(1)ニューヨーク(2)シカゴ(3)フィラデルフィア(4)ダラス(5)ミネアポリス(6)アトランタ(7)リッチモンド(8)クリーブランド(9)サンフランシスコ(10)ボストン(11)カンザスシティ(12)セントルイスの地区ごとに設けられた連邦準備銀行。ニューヨーク連銀を除き、毎年FOMCでの投票権を持つ銀行は交代する。2017年にFOMCで投票権を持つのは、(1)~(5)の地区連銀総裁。

FOMC開催時における外国為替証拠金取引(FX)のご注意事項

FOMC開催時における外国為替証拠金取引(FX)のご注意事項
今回のFOMCには、世界の外国為替市場の注目が非常に大きく集まっています。特にFOMCの結果が発表される日本時間2017年6月14日(水)27時~29時頃の時間は、結果次第では外国為替市場が著しく不安定となるリスクが考えられます。

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