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投資力を飛躍的に高めるための、正しい教科書。

投資力を、飛躍的に高めるために。正しい教科書で、正しい知識を学びましょう。


足立 武志 著
出版社: ダイヤモンド社

「投資成績を上げるために、しっかりとした投資の知識を身につけたい。でもどのように学べば良いかよくわからない。」そのようにお考えのお客様が多いのではないでしょうか。お客様に正しい知識を身につけていただくために、マネックス・ユニバーシティの益嶋裕がとても参考になる投資書籍をご案内いたします。今回書籍のエッセンスの一部をご紹介するのは「株を買うなら最低限知っておきたい ファンダメンタル投資の教科書」です。著者である公認会計士の足立武志氏よりコメントもいただきました。

本コンテンツは投資に関する知識の情報提供が目的であり、紹介している書籍の購入を推奨するものではございません。

著者である足立武志氏からマネックス証券のお客様へのメッセージ

本書は、株式投資で成功したい個人投資家の方に対して、企業の業績や財務状況といった「ファンダメンタル」の観点から株価の値上がりが期待できる銘柄の選び方について、必ず知っておくべき基本的な知識に絞ってご説明しています。やみくもに銘柄を選んでいたのではなかなか株式投資で成果は出せません。でも、本書を読み、ファンダメンタルを意識した銘柄選びをすることによって、他の個人投資家に大きな差をつけることができます。そして本書の特徴は、銘柄を選ぶ方法だけでなく、買い時や売り時の見極め方についても丁寧に解説している点です。実はファンダメンタルの点から良い銘柄を選んでも、買い時や売り時を誤ると思うような利益を得ることが困難です。「銘柄を選ぶ→買う→売る」の全てをサポートしている本書をお読みいただければ、個人投資家として一歩抜け出すことができると、自負しております。

足立 武志氏

足立 武志氏

一橋大学商学部経営学科卒業。公認会計士、税理士、ファイナンシャル・プランナー(AFP)。足立公認会計士事務所代表、株式会社マーケットチェッカー取締役。ひまわり税理士法人 代表社員。
資産運用に精通した公認会計士として、執筆活動、セミナー講師等を通じ、個人投資家が資産運用で成功するために必要な知識や情報の提供に努めている。現在資産運用コラムを連載すると共に、株式会社マーケットチェッカー取締役として株式投資スクリーニングソフト「マーケットチェッカー2」の開発にも関わっている。

Facebookページ https://www.facebook.com/cpaadachi/?ref=page_internal

公認会計士足立武志ブログ http://kabushiki-adachi.com/

株式投資の基本はファンダメンタル分析にあり。

企業が利益をあげると、企業の価値が高まります。売上や利益を年々増やしているような企業は、将来企業価値が大きく向上することが期待できるため、より多くの投資家がそんな企業の株を「欲しい」と思います。そのため株価も上昇していきます。

(出典)株を買うなら最低限知っておきたい ファンダメンタル投資の教科書

本書の特長を一言で表すと「ファンダメンタル分析を行う実践的な方法を基礎からわかりやすく解説した本」と言うことができます。ではファンダメンタル分析とはなんでしょうか?株式のファンダメンタル分析とは、「企業の業績や資産状況などから企業が持つ本質的な価値を分析する」方法です。
グラフ1に示したように、中長期的に見ると企業の業績と株価は非常に密接にリンクします。ということは、今後業績が伸びるであろう企業を見つけ出し株価が安いうちに購入することが株式投資で利益を出すための基本ということになります。本書ではその具体的な方法を基礎から実践的なレベルまでわかりやすく解説されています。

(出所)QUICKデータよりマネックス証券作成

まずは会社四季報を徹底的に使い倒すべし!

会社四季報には、過去数年間の業績数値や将来の業績予想、財政状態のみならず、企業の概要や最近の事業の状況、株主の状況、過去の株価推移、株価チャートなどがコンパクトに掲載されており、まさに企業情報の宝庫と言えます。

(出典)株を買うなら最低限知っておきたい ファンダメンタル投資の教科書

実践的なファンダメンタル分析のために本書で最初に勧められているのは、「会社四季報」を徹底的に活用することです。会社四季報には、過去の企業業績、今後の業績予想、ビジネスの概要、事業別業績、PERやPBRといった株価指標、財務状況など基本的な分析を行うために必要な情報がぎっしりと詰まっています。
本書では業績の成長性が高い「成長株」、株価が業績や資産に比べて割安に放置されている「割安株」、悪かった業績が好転する「復活株」など投資妙味のある銘柄を探すための具体的なたくさんのチェックポイントが紹介されています。以下ではいくつか抜粋してご紹介します。

会社四季報の活用チェックポイント

カテゴリー 項目
成長性 過去の売上高や利益の実績が継続的に増加しているか
今期や来期の業績予想が増加しているか
売上や利益の成長ペースが大きく鈍っていないか
財務健全性 自己資本比率が50%以上あるか
有利子負債が現金同等物よりも著しく多くないか
営業キャッシュフローが継続的にマイナスになっていないか
利益剰余金がプラスかどうか
自己資本がマイナス(債務超過)ではないか
継続企業の疑義に疑義がついていないか

(出所)「株を買うなら最低限知っておきたい ファンダメンタル投資の教科書」よりマネックス証券作成

決算短信の活用で一段上の投資家に!

会社四季報を見れば、銘柄選びで大体の判断をつけることができます。しかし、3ヶ月に1回しか発売されない会社四季報だけでは、タイムリーな情報を把握できないことがあるのも事実です。そんな会社四季報の弱点を補ってくれるのが「決算短信」。会社四季報のデータを見て「この部分が気になるなあ」とか、「もう少し詳しく知りたいな」という箇所があったとき、または最新の情報を知りたいときは決算短信を見るようにしましょう。四季報だけでははっきりとわからずもやもやしていた疑問点がスッキリ解消するはずです。

(出典)株を買うなら最低限知っておきたい ファンダメンタル投資の教科書

例えば3月末決算企業であれば、決算発表は概ね8月(第1四半期)・11月(第2四半期)・2月(第3四半期)・5月(第4四半期)の3ヶ月ごとに行われます。一方で会社四季報の発売日は原則として9月・12月・3月・6月と決まっています。つまり、企業の決算発表と会社四季報の発売との間には1ヶ月かそれ以上のタイムラグが出てきます。当然マーケットは企業の決算発表が発表されるとすぐにその業績を株価に折り込みにかかると考えられますので、四季報だけではどうしても情報の取得に遅れが出てきてしまいます。そんな時に投資判断に大きく役立つのが「決算短信」です。決算短信というと難しいイメージを持つ方が多いかもしれませんが、使い方のコツをつかんで読み慣れれば決して難しいものではありません。

例えば決算短信に載っている「セグメント別業績」を見れば、企業の展開する事業別の好不調がわかります。海運会社である飯野海運(9119)の決算短信を見ると、飯野海運は「外交海運業」「内航・近海海運業」「不動産業」の3つのセグメントでビジネスを行っています。「外交海運業」と「内航・近海海運業」のセグメント利益がそれぞれ前期から30%・50%の大幅減益となっているのに対し、「不動産業」は5%の小幅な減益で着地しています。海運事業は業績の変動性が大きいため、比較的業績の安定性が高い不動産事業を手かげていることが推測されます。また、飯野海運は海運業が本業でありながら、実は利益は不動産事業で最も多く稼いでいます。このように、決算短信を見ると投資に役立つ様々な情報を得ることができるのです。

飯野海運(9119)の平成28年3月期のセグメント別業績

(単位:百万円)

報告セグメント 調整額 連結財務諸表
計上額
売上高 外交海運業 内航・近海海運業 不動産業
外部顧客への売上高 72,865 8,907 13,071 94,843 94,843
セグメント間の内部売上高振替高

-501

517 67 82

-82

72,364 9,424 13,138 94,925

-82

94,843
セグメント利益 3,767 364 3,984 8,115 8,115

(出所)飯野海運の決算短信よりマネックス証券作成

飯野海運(9119)の平成29年3月期のセグメント別業績

(単位:百万円)

報告セグメント 調整額 連結財務諸表
計上額
売上高 外交海運業 内航・近海海運業 不動産業
外部顧客への売上高 63,012 8,059 12,249 83,320 83,320
セグメント間の内部売上高振替高

-440

455 65 80

-80

62,572 8,514 12,314 83,399

-80

83,320
セグメント利益 2,626 180 3,786 6,591 6.591
前期比増減率

-30.3%

-50.5%

-5.0%

-18.8%

-18.8%

(出所)飯野海運の決算短信よりマネックス証券作成

PER活用のポイントとは?

PERの計算上必要な当期純利益の金額は特別利益の影響を受けるためブレが大きくなってしまうのが難点です。当期純利益は、経常利益に特別損益を加減して、税金を引いた最終的な企業の利益のことでした。たとえ経常利益が安定している会社でも、特別損益が大きい年と少ない年とでは、当期純利益が大きく異なってしまいます。そうなると、毎年のPERも大きく異なってしまい、本当の企業の実力とはかけ離れたものになってしまうのです。
そこで、特別損益の影響を排除した「実質PER」を自ら計算することをお勧めします。実質PERは「経常利益×60%」を実質的な当期純利益として計算すればOKです。

(出典)株を買うなら最低限知っておきたい ファンダメンタル投資の教科書

株価指標の中でも「PER」は特に有名な指標ですから、活用している投資家もきっと多いでしょう。ただ、活用するにはいくつか注意するべき点があることが本書では紹介されています。
例えば

  1. 1株当たり当期純利益は予想値を使う(実績値は原則として使わない)
  2. 2つの銘柄について単純にPERだけを比較して倍率が低ければ割安というわけではない
  3. 特別損益の影響を排除した「実質PER」を計算する
  4. 低PER銘柄というだけで飛びついてはいけない
  5. PBRや配当利回りと組み合わせて総合的に判断する

ことなどが大切です。

実質PER=株価÷(経常利益×60%÷発行済み株式数)

大失敗しないための買い方・売り方は?

いくら業績が良い銘柄であっても、いくら割安と思える銘柄であっても、次の2つのルールだけは必ず守るようにしてください。これを怠ると、どんなに素晴らしい銘柄選びをしたつもりでも、全く儲からないどころか、下手をすると大きな損失を被ってしまうことも十分に考えられます。逆に言えばこの2つのルールさえ守っていれば、大きな失敗はほぼ防ぐことができます。その意味で、決算書を用いて銘柄選びをする以上に重要なルールなのです。
ルール①:株価の下落途中で買わない
ルール②:損切りの実行

(出典)株を買うなら最低限知っておきたい ファンダメンタル投資の教科書

投資スタイルには大きく分けて、「順張り」と「逆張り」があります。順張りとは株価が上昇傾向にある時に「買い」で入り、下落傾向にある時に「空売り」するなどトレンドに乗った売買を行うことを指します。一方で逆張りは、株価が大きく下落した際に「買い」で入り、大きく上昇した際に「空売り」するなど株価のトレンドとは逆の売買を行うことを指します。
本書の著者である足立武志氏は非常に重要なルールの1つ目として「株価の下落途中で買わない」こと、つまり逆張りで買うことを避けるように助言しています。足立氏は買いで入るタイミングを見極めるために、「株価」と「株価移動平均線」を活用することを勧めています。具体的には「株価が移動平均線の上にあり移動平均線が上向き」の時をエントリーポイントとして検討することを提案しています。
そしてもう1つ非常に重要なのが「損切り」です。どんなに分析をして買った株でも、思惑とは逆に株価が下落してしまう場合もあります。そういった場合にいつまでもずるずると保有し続けると損失が大きく膨らんで、取り返すのが非常に大変になる可能性があります。そうしたことを防ぐために、あらかじめ決めた損切りルールを守って投資を実践することが大切です。

ルール①:株価の下落途中で買わない
ルール②:損切りの実行

国内上場有価証券取引に関する重要事項

<リスク>

国内株式および国内ETF、REIT、預託証券、受益証券発行信託の受益証券等(以下「国内株式等」)の売買では、株価等の価格の変動や発行者等の信用状況の悪化等により元本損失が生じることがあります。また、国内ETF等の売買では、裏付けとなっている資産の株式相場、債券相場、金利水準、為替相場、不動産相場、商品相場等(これらの指数を含む。)や評価額の変動により、元本損失が生じることがあります。信用取引では、元本(保証金)に比べ、取引額が最大3.3倍程度となる可能性があるため、価格、上記各指数等の変動、または発行者の信用状況の悪化等により元本を上回る損失(元本超過損)が生じることがあります。

<保証金の額または計算方法>

信用取引では、売買金額の30%以上かつ30万円以上の保証金が必要です。

<手数料等>

国内株式等のインターネット売買手数料は、「取引毎手数料」の場合、約定金額3,000万円以下のときは、最大921円(税込:1,013円)、約定金額3,000万円超のときは、973円(税込:1,070円)かかります。ただし、信用取引では、「取引毎手数料」の場合、約定金額が50万円以下のときは、成行・指値の区分なく最大180円(税込:198円)が、約定金額50万円超のときは、成行・指値の区分なく最大350円(税込:385円)がかかります。また、「一日定額手数料」の場合、一日の約定金額300万円ごとに最大2,500円(税込:2,750円)かかります。約定金額は現物取引と信用取引を合算します。(非課税口座では「取引毎手数料」のみ選択可能ですのでご注意ください。)単元未満株のインターネット売買手数料は、買付時は無料です。売付時は約定金額に対し0.5%(税込:0.55%)(最低手数料48円(税込:52円))を乗じた額がかかります。国内ETF等の売買では、保有期間に応じて信託報酬その他手数料がかかることがあります。国内株式等の新規公開、公募・売出し、立会外分売では、購入対価をお支払いただきますが、取引手数料はかかりません。IFAコースをご利用のお客様について、IFAを媒介した取引の売買手数料は、1注文の約定金額により異なり、2億円超の約定金額のとき最大手数料345,000円(税込:379,500円)かかります。詳しくは当社ウェブサイトに掲載の「IFAコースの手数料」をご確認ください。

<その他>

お取引の際は、当社ウェブサイトに掲載の「契約締結前交付書面」「上場有価証券等書面」「リスク・手数料などの重要事項に関する説明」を必ずお読みください。